狂犬と小さなお姫様
13日の金曜日、悪いこと起きないで!!(悲哀)
紫苑の笑顔で、両親が見とれているすきに、透さんは、奥さんを呼びに逃げる様に、
お父さんから離れました。
(後から、タプリ父に怒られて下さい)
心の中でそう呟き、目の前の問題に頭を悩ませているシェリー。
(複雑かな、シオンの心を持って生まれた時は、ただ嬉しくて自分が
女の子であっても、もう一度シェリルに会えるならいいと思ってたのに…)
それでも、この胸の中にある暖かい想いは、シオンとしての自分が、シェリルに抱いた
感情なのだと理解している。
(男女逆転が僕にとって、こんなにも衝撃的になるなんて…
まあ、会えた事に感謝しよう。)
紫苑側ー
「お兄ちゃん、この子が運命の相手なの?」
紫苑の妹の朱里が、小声で問う。
「そうだよ、朱里」
「も~う!!そうだよじゃな~い!!相手は、日本に慣れてない女の子だよ!!
ちゃんとエスコートしなきゃ!!前に両想いだとしても、これからはわかんないよ!!
誰が盗りに来たらどうするの!!」
紫苑は少し怖い顔して
「盗ろうとした奴には、痛い目に合わせるし、彼女には自分が誰の物か解らせる」
まるで、狂犬の様に激しい感情を見せた紫苑に、とどめの一撃を食らわせた
「絶対的に嫌われるよ」
『!!』
悲壮感ただよう様な顔をした紫苑は、妹の朱里には勝てないのであった。
私の今日の悲劇は給料が上がらないのに、いつもより働かされた事でしょうか…
(悲劇とまでは無いが、給料上がらないのは、残念。)