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巻き込まれ少女、暗躍す。9,こちらも終息?

今回は、ちょっと長いです。切る場所が見つからなくて……。

戦闘は苦手なので、かなり雑で申し訳ないです。

いつも通り、誤字脱字ありましたら、よろしくお願いいたします。

感想、いただけると嬉しいです。

9,こちらも終息?




 遠征地の森の中、魔物が発生してくる洞窟の前で、背中を預け合って剣を振るう影が二つ。

「ユナフォード殿下、前へ出過ぎです!」

 飛びかかってきたゴブリンを一刀両断し、ゴードンはそう肩越しに主を制する。

「大丈夫だよ、優秀な部下達と弟のおかげで、雑魚しか出て来ないからね」

 運動不足になってしまうよ、と冗談めかせて言いながら、ユナフォードは大きなムカデに似た魔物の頭を斬り落とす。その動きには、一切の迷いがない。

「それに、早く帰りたいからね」

 小声で付け足されたユナフォードの本音に、ゴードンも大きく頷き、返り血塗れの顔を綻ばせる。

 そんな幼子が見たら泣き出しそうなゴードンの腰辺りでは、猫とカエルのぬいぐるみが仲良く並び、ゴードンが魔物を斬り伏せる度に揺れている。

「しかし、貴族出身の騎士は、軟弱で困りましたな」

「団長以外は、体力切れに、魔物を見て恐慌状態で脱走、とは、恐れ入ったよ」

「帰ったら、副団長と一緒に鍛え直しです」

「それは地獄を見そうだね」

 軽口を叩き合いながら、二人は確実に魔物を屠っていく。

 その数は徐々に減っていき、二人は洞窟内の二つの班の無事を信じて疑わなかった。




 分かれ道で、左へ向かうのは、ノウルが率いる一行だ。暗い洞窟の中、魔術による明かりを頼りに進んでいく。

 人数はもう一班より少なく、ノウルと魔術師部隊から、ケビンとシオン、それにレイチェル。あとは、数人の兵士だ。

 魔術を用いて戦うこちらは、あまり大人数だと狭い洞窟内で、逆に戦い難いのだ。

 リッテとキオの二人は、魔術師がいない向こうの班へ、応援の為に参加している。

 襲い来る魔物を、ノウルと兵士が剣で斬り伏せ、すり抜けた魔物を、シオンが昏倒させ、ケビンが焼き加減に気をつけて焼き殺している。たまに、火加減に失敗した場合は、レイチェルがケビンごと水をぶっかけて消火している。

 全員の息はピッタリで、兵士も含め、連携はバッチリだった。

 そのまま、洞窟内を休憩しつつ進むノウル達だったが、緩くカーブを始めた通路に、何かに気づいたらしいシオンが足を止める。

「シオン、どうしたっすか?」

「……この曲がった先に、多分召喚魔術の元があるよ」

 軽い口調で訊ねてくるケビンを蹴って黙らせながら、シオンは人指し指を真っ直ぐ洞窟の奥へと向けて真剣な表情で答える。

「ふん、さっさと片付けて、セイの元へと帰るぞ」

 ノウルは、シオンの言葉で走った緊張感を鼻先で笑い飛ばし、不敵な笑みを浮かべて言い、シオンの髪を乱雑にかき混ぜる。そのまま、一同の先頭に立ち、背中を見せる。

「は、はい!」

「りょーかいっす!」

「セイちゃんの、お菓子が食べたいです〜」

「我々も遅れをとる訳にはいかないな」

「「おう!」」

 ノウルの自らの欲望駄々漏れな発破に、シオンからは緊張気味の返事が、ケビンからは緩いながら気合の入った返事が、レイチェルからはゆるゆるな願い事が、兵士達からは互いを鼓舞する声が、それぞれ返ってくる。

 それを背中越しに聞きながら、ノウルは先陣を切り、ゆっくりと歩き出す。

 その歩みは、まるで普通の道を行くように迷い無く、だが油断している気配も無い。

 その頼もしい後ろ姿に、残りのメンバーも迷い無く続いていく。

 シオンの予感に間違いは無かったらしく、曲がるにつれて魔物の数は増え、強さまで増していく。……が、それでも、ノウル達の敵ではなく、まさに死屍累々な道を作りながら、一行は歩みを止めず、進んでいく。

 と、曲がった先、目の前が開け、到着したのは、広い空間だ。何らかの光源があるらしく、通路より明るい。空間の中心には、大きな黒い岩が鎮座している。

「光苔か。……っ!?」

 その空間へ入ったノウルは光源の正体を悟り、ポツリと呟いてから、さらに一歩前へ踏み出しかけるが、唐突に息を呑んだと思うと、バッと後ろへ飛び退さる。

「たいちょー?」

 ノウルに続いて歩いていたケビンが足を止め、自らの隣に並んだノウルを、きょとんとした表情で呼ぶ。

 その瞬間、先程までノウルがいた辺りの地面を、太くしなやかな動きの何かが叩き抉り、轟音と土ぼこりを舞い上がらせる。

「っ、ドラゴンだ! ケビンは俺の援護を! シオンとレイチェルは、兵士に強化魔術を! その後、後方支援だ!」

 顔の前に腕をかざし、土ぼこりを避けながら、ノウルは素早い指示を出し、抜剣して斬り込んでいく。

「「「はいっ!」」」

 揃った返事をした三人は、即座にノウルの指示に従い動き出す。

 ケビンは、最初の一撃の正体であるドラゴンの尻尾を避けつつ、斬り込むノウルの援護を魔術で行う。

 いつもなら、斬り込むのはノウルだけではなく、その隣にはキオが立ち、中距離からはリッテの鞭が相手を牽制するのだが、今日はその二人が欠けている為、ケビンの表情は緊張感に溢れている。

「しっかり、しないと、いけないっす!」

「空回りして、隊長を焼かないでよね?」

 そのケビンの心情が手に取るようにわかるのか、兵士に強化魔術をかけるシオンからは、皮肉げな台詞が飛び出すが、その瞳には案じるような色が滲んでいる。

「わかってるっす!」

 不規則な動きをする尻尾をかわしつつ、力強く答えるケビン。

「死なないでよね……あんた達も」

 口調は傲岸不遜だが、不安げな子供にしか見えないシオンに、強化魔術をかけられた兵士達は、大きく頷いて抜剣し、一人前線で戦うノウルの元へと、躊躇無く突っ込んでいく。

「腕取れたくらいならくっつけますから〜。ブレスには気をつけてください〜」

 さらっと酷い声援をすると、レイチェルは後方支援の態勢に移る。怪我人が出た場合、すぐ治せるように。

 シオンは、そんなレイチェルを守る為、レイチェルの半歩前で防御魔術を発動する。二人を守るように、不可視の壁が展開される。

 固定式なので動けないが、強度はかなりあり、ほぼ透明なので視界も良好だ。

「ここが、召喚魔術の元の筈だけど、要になる物が見当たらない……」

 魔術を維持しながら、シオンは鋭い瞳で辺りを見回し、探る。

 その間にも、ノウルは怯む事無く鋭い爪を掻い潜り、剣を振るいながら、ドラゴンの体力を削っていく。

 強化魔術をかけられた兵士達も、ノウルに続けとばかりに、多少爪や牙が掠めても退かず、ドラゴンを囲んで攻撃を繰り返す。

 強化とはいっても、体力が増強され、動きが速くなる程度だ。それでも、兵士達はドラゴンへと向かっていく。

 その甲斐もあり、徐々に弱くなっていくドラゴンの抵抗を眺めながら、こちらには無いのか、とシオンが集中を解こうとした時だ。

 最後の足掻きなのか、ドラゴンが大きく口を開け、初めてブレスを吐く体勢をとる。

 濁った目で睨みつけ、開いた口が向けられた先には、自らを殺そうとしている人間ではなく、攻撃範囲外にいる一番弱そうな二人組。

「はっ、やれるもんなら、やってみれば?」

 ドラゴンの不穏な動きに、満身創痍な兵士達が慌てるのを鼻で笑い飛ばし、シオンは余裕の表情だ。

 その挑発の言葉を理解したのか、ドラゴンはグォォと怒りに満ちた声で吠え、その口から真っ赤な炎の球が吐き出される。

 真っ赤な炎に飲まれたシオンとレイチェルに息を呑んだのは兵士達だけで、ノウルとケビンは余裕すら感じられる表情で、炎を吐き終え、油断しきっているドラゴンへ一気に畳み掛ける。

「……まさか、あのお二人を囮に?」

「そんな訳……いや、でも……」

 動揺の欠片も無い様子のノウルとケビンに、兵士達は思わずと言った風に囁き合い、顔を見合わせる。

「勝手に殺さないでくれる?」

「隊長はそんな人じゃないです〜」

 兵士達の不穏な囁きに、炎が巻き起こした噴煙の向こうから、不服げな二人分の声が響いてくる。

 兵士達は元気そうな二人の声に、バツが悪そうな表情をすると、もう手助けはいらないと判断したのか、邪魔にならないよう壁際へと身を寄せる。

 広範囲な攻撃を仕掛けていた太い尻尾は、ノウルによって斬り落とされ、ピチピチと地面の上で断末魔の動きをしているので、ブレスさえ気をつければ、壁際は攻撃範囲外だ。

「あー、別に私達がいなくても、何の問題も無さそうだったな」

「確かに」

「あの、尻尾を斬り落とした一撃見たか?」

「見た見た! まさに華麗の一言だったな」

「しかも、気付いてたか? ノウル様は魔術を一度も使われていないぞ?」

「魔術といえば、ケビン様も、若いながら素晴らしい魔術の使い手だよな」

「そうだな。私達を巻き込む事無く、ドラゴンだけを牽制するように使われるとは……」

「さすが、ノウル様の部下という訳か」

「シオン様もレイチェル様も……」

 壁に並んで背を預け、兵士達はドラゴンへ止めを刺すノウルを見つめ、世間話じみた会話をしている。それ程に、ドラゴンと向かい合うノウルは、全く危なげがないのだ。

 実際、洞窟のような空間で無ければ、ノウルは一人で倒していたかもしれない。巻き込む事や、天井や壁などを気にせず、魔術を叩き込めばいいのだから。

 今回は洞窟という限られた空間だった為、ノウルは打てる手を制限され、集団で叩くという手段を選んだのだ。

 そんな手段に選ばれた兵士達は、油断などしていないが、完全に傍観モードになっていた。

 そこへ、消えた噴煙の向こうから、無傷のレイチェルが現れ、近寄って来る。

「皆さん、重傷な方はいますか〜? 重傷な方は、この場で応急処置しますよ〜?」

 ふんわりと微笑みながら、そう言ったレイチェルは、小首を傾げて兵士達を見渡す。

「レイチェル様とシオン様がかけて下さった魔術のおかげで、重傷者はおりません」

 代表して一人の兵士が、そう笑顔で答える。

「……そうですか〜? でも、その折れた腕は、治させてくださいね〜?」

 小首を傾げたまま、のんびりした口調で問い掛けたレイチェルは、代表して答えた兵士を指差す。

「え!? あ……、どうして、わかったんですか?」

 ビクッと分かりやすく肩を揺らした兵士は、情けない表情をし、指摘されてしまった左腕を差し出す。

 他の兵士達も気付いて無かったらしく、マジかよ、大丈夫か、などと声がかけられる。

「うふふ、舐めないでくださいね〜」

 ほのぼのとした空気を醸し出しながら、レイチェルはそう答え、差し出された腕へと手をかざす。

 その間に、戦闘の方も決着がついていた。

 ドサリという音に、治療に気を取られていた兵士達がドラゴンへ目を移すと、そこには恨めしげにこちらを睨んでいるドラゴンの首。

 数秒遅れて、残された体が地面に倒れ伏せ、ドォンと重々しい音と土ぼこりを立てる。

 鮮やかな肉の色を覗かせた断面は、斬ると同時に凍らせたらしく、ほとんど血は流れていない。

「……亜竜程では無かったな」

 全くの無傷で不敵に笑うと、ノウルはドラゴンの生首をペチペチと叩き、何処か残念そうな呟きを洩らす。

「亜竜だったら、この洞窟が崩壊してますから」

 その呟きを聞き留め、シオンは苦笑混じりで返し、召喚魔術の元を探す為、あちこち探り始める。

 ドラゴンを倒し、気が抜けていたとしか、言い様が無かった。

 しかし、その瞬間を見逃さなかった生き物がいた。

 一人、行き止まりになっている空間の奥へと歩いていくシオン。

 その頭上から気配無く迫る、大きな影。

「シオンッ、上だ!」

 ノウルが叫ぶが、時すでに遅し。

 シオンが反応し、振り返った瞬間には、洞窟の天井から巨大なサソリの魔物が落下し、鋭い針を持つ尻尾でシオンを突き刺そうとしていた。

 避ける? 攻撃する? 受ける? 何をしても、間に合う筈は無かった。

 だが、結果的にシオンは無傷だった。

 身を挺してシオンを庇った人物がいたからだ。

「ケ、ビン? ちょっと、冗談は、止めてよ?」

 自分より上背のある相手に押し潰されかけ、シオンは震える声で、肩に顔を埋める体勢のケビンへ抗議をするが、ケビンはピクリとも動かない。

 そんなケビンを支えながら、シオンは恐る恐る視線を巡らす。

 視界に入るのは、ケビンの背に突き刺さる、魔物の尻尾。

「よ、くも……っ」

 いつもの少年らしい声とはかけ離れた低い声で絞り出し、シオンはギラギラとした眼差しを魔物へ向ける。

「楽に死ねると思うなよ?」

 第二撃を食らう前に、そう凄絶な笑みで囁いたシオンは、魔物へ向かい、右掌を突き出す。

 身の危険を感じた魔物は退こうとするが、幸か不幸か、ケビンに尻尾を突き刺している為、魔物は素早く退く事が叶わない。

 駆け寄って来るノウルの姿を視界の端に捉えながら、シオンは泣き笑いのような表情で魔術を発動する。

 生み出された黒い靄が、意思を持つように魔物を包み込む。数秒後、魔物は断末魔の声を上げてのたうち回り、やがて、動かなくなる。

 同時に、シオンは力尽きたようにへたり込み、シオンへもたれかかっていたケビンの体も、地面へとうつ伏せで倒れる。

「レイチェル!」

「はい、わかってます〜!」

 ノウルは鋭くレイチェルを呼ぶと、自らは先程の魔物が現れた辺り――ドラゴンのいた位置より、さらに奥を調べる。

「これだな」

 すぐに召喚魔術の元である、術式の組まれた陣を地面に見つけたノウルは、忌々しげな表情でそれを破壊する。もちろん、術式の内容は頭に叩き込んで。

 そして、ノウルはすぐに引き返し、ケビンの元へと駆け寄る。

「レイチェル、ケビンの容態は……っ」

 倒れ伏せて動かないケビンの頭を膝に乗せたレイチェルは、ノウルの言葉にゆっくりと首を横に振った。

「手の施しようがありません」

 やんわりと告げられた言葉に、ノウルは、クソッと吐き捨て、シオンは座り込んだまま地面へ拳を叩きつける。

「馬鹿ケビン、どうして僕を庇ったんだよ……」

「死ぬなと、あれほど言っただろう、馬鹿が……」

 シオンとノウルが口々にケビンを責め、少し離れた位置で見守る兵士達も涙ぐんでいる。

 そんな湿っぽい空気の中、レイチェルは何とも言えない微妙な表情を浮かべている。

 その時だった。



「あのー、勝手に殺さないで欲しいっす……」



 聞き覚えのある間の抜けた声が響き、レイチェル以外の目が、限界まで見張られる。

「「「は?」」」

 綺麗に重なった声に、レイチェルは苦笑してケビンの背中を示した。

「見ての通り、無傷なんで、手の施しようがなかったです〜」

 レイチェルの言葉が示す通り、倒れ伏せているケビンの制服には穴が空いていたが、そこから覗く肌には傷一つ無い。

「どういう事? 僕の心配返してよ?」

 心配した反動が怒りに変わったシオンは、ケビンの胸ぐらを掴んで上体を起こさせると、遠慮無く揺さぶりながら詰め寄る。

「いやいやいや、俺にもわからないっす! 揺すらないで欲しいっす!」

 ゆっさゆっさと揺すられながら、ケビンは必死に訴えるが、二人以外は微笑ましいものを見るような眼差しでそんなやり取りを眺めている。

「しかし、心臓を抉られたように見えたが……」

「わたしにも、そう見えました〜。でも、服に穴しか無かったです〜」

 年少組である二人のやり取りを横目に、ノウルとレイチェルが、そんな会話を交わしていると、揺さぶられていたケビンの服から何かが落ちる。

「あ……、セイのお守り、か」

 反射的にそれを拾ったシオンは、それがケビンの分の星特製のお守りだと気付き、若干の落ち着きを取り戻す。が、その表情が強張ると、目線でノウルとレイチェルを呼ぶ。

「何だ?」

「ケビン、死にそうですか〜?」

「俺は、くらくらするけど、大丈夫っす」

「ケビンは大丈夫です。それより、これを……」

 兵士達に聞こえないよう小声で囁き、シオンは拾い上げた星特製のお守りをノウル達に見せる。少し不細工な、緑色のカエルのマスコット。その背中は、何かに切り裂かれ、綿が覗いていた。

「セイのお守りが、どうかした……ん? こんな傷、いつ作った?」

 ノウルは、喋りながら責めるような眼差しをケビンに向けるが、ケビンは真っ青な顔でブンブンと首を横に振る。

「隊長、いくらケビンの馬鹿でも、セイのお守りを破いたりしないと思います。……セイのお守りが、ケビンの馬鹿を守ったんじゃ」

「そうっす! そうっすよ。確かに、あの時、グサッとなったっす! それで、気絶したっす!」

 二人がかりの言い訳に、ノウルは、ふむ、とばかりの表情をすると、セイのお守りをしげしげと眺める。

「……セイ」

「身代わりになってくれたって事ですか〜」

「だとしたら、とんでもない魔具だ」

「これは、とりあえず秘密にした方がいいですね〜」

「そうだな」

 重々しい小声での会話を終了し、ノウルは再びじゃれあい始めたシオンとケビンの頭を、ポンポンと軽く叩く。

「とりあえず、お前が無事で良かった、ケビン」

 ノウルの心からの安堵を込めた台詞に、兵士達は今度は感動で涙ぐんで、忙しない。

 召喚魔術の元も破壊し、全ての魔物を片付け、今度こそ、一件落着といった雰囲気の中、新たな波乱が飛び込んで来る。



「し、シウォーグ、様を、たすけて、くれ……」



 そう言いながら、よろよろと姿を現したのは、一人の騎士。その鎧は、激闘を示すように溶けかかっている。

 傷だらけで今にも倒れそうな騎士に、レイチェルは慌てて駆け寄り、本来の役割である治療を始める。

「どうやら、向こうにも何かいるらしいな」

 ノウルの呟きが、新たな波乱の幕開けを告げていた。


次回は、シウォーグ班の話です。

星はもうちょい捕まっててもらいます。

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