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『異世界人間失格 ~スキル【批評】持ちの独白~』  作者: 猫寿司
【第四章:あるいは、私という人間の『虫』】

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恋愛での『決定的な拒絶』

私は、さらに卑屈になった。

だが、そんな私にも、なぜか「善意」を向けてくる人間が、まれにいた。

六社目。コールセンターの同僚だった女性。

彼女は、私の「ひねくれた視点」を、最初は「影があってミステリアスだ」と、致命的なまでに「誤解」してくれた。


「佐藤さん、今度の休み、映画でも……」


私は、彼女の「善意」を、100%信じることができなかった。

A子(中学)、F子(高校)の記憶が蘇る。

(……なぜ俺に親切にする? 俺から何かを得ようとしているのか? 俺を笑いものにするつもりか?)

(……どうせ、俺みたいな『虫』を憐れんでいるだけだろう)


私は、彼女の「善意」を、徹底的に「批評」し、分析した。

(……なるほど。彼女は、前の彼氏に振られたばかりで、弱っているのか。だから、俺のような『安全』な男で、心の穴を埋めようとしているんだ)

(……なんという、浅はかさだ)


彼女の「善意」を、私自身の「卑屈さ」という名の毒で、塗りつぶすことでしか、私は、私のプライドを保てなかった。

彼女が、勇気を出して二度目に私を誘った時、私は、決定的な一言を、冷たく突き放した。


「……悪いけど、俺、そういう『同情』とか『憐れみ』には、興味ないんで」


彼女は、傷ついた顔で、二度と私に話しかけてこなくなった。

私は、また「勝利」した。

そして、私は、自分が「虫」であることを、再び確認した。

(……俺は、まただ。俺は、自分に向けられた『善意』を、破壊することしかできない、本物の『虫』だ)


私は、決意した。

もういい。もう、誰とも関わるまい。

恋愛など、俺には「失格」だ。

社会も、「失格」だ。

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