ギャラリー〈第二章〉
「ゴアー(メス及び幼体)」
上.ゴアー(幼体)下.ゴアー(メス型)
・解説
中位種のフォールン。幼体は下位種相当の危険度に設定されている。
とりたてて目立った能力があるわけではなく、見た目のまま巨大なイノシシという印象を受ける。破壊力に関しては中位種の中でも高い部類に入り、硬質な仮面に保護されているため、容易に眉間を貫くことはできない。基本的にメスが子育てを行い、オスは繁殖の際にのみメスと行動する。
「シカガミ」
・解説
下位種のフォールン。トナカイほどの大きさの鹿。
外観通りのシカ型のフォールンで、軽機関銃で対応可能。草食であるため滅多に人を襲うことはない。警戒心が強く、サンクチュアリ周辺に姿を現すことは稀である。
「オーガフェイス(上)」「オーガレイス(下)」
・解説
オーガフェイスは下位種のフォールン。オーガレイスはその上位個体で、中位種のフォールンである。
本章に登場したオーガフェイスは毛の色が緑がかった個体で、富士山麓周辺の固有種である。オーガレイスはオーガフェイスの上位個体であり、体系がより元となったマカク属に近づいている。もとより知能の高いオーガフェイスがより獰猛かつ残忍となっているため、相対した場合はベテランのヴィーザル職員であっても苦戦は免れない。
「ルナ・ユスル鋭種」
・解説
上位種のフォールン。クマ型のフォールンで、四足歩行と二足歩行を使い分ける。
本章に登場した個体はルナ・ユスルの鋭種であり、原種である大陸由来の個体よりも毛の色が濃く、また体躯も少しばかり大きい。本種のF器官はグローブのような前足であり、瞬間的に高熱を発し、対象を溶断するために用いられる。その性質上、森林部で使用すれば山火事を起こすリスクがある。また本種の他にレド・ユスルと呼ばれる個体が北海道に生息しており、こちらの全長は8メートルを超えることもザラにある。
「キャットシー」
・解説
上位種のフォールン。歴史上初めて確認された上位種で、確認から20年が経過している今でもその実態を把握しきることはできていない。
猫型のフォールン。空気を圧縮するというサイコキネシスめいた芸当が可能で、背部の四本から八本のF器官を用いてそれを行う。俊敏な動きで活動することが確認されており、現在にいたるまでいずれの個体も人間に危害を加えたことはなく、草食でないにも関わらず、このような行動に出るというのは不自然であるとされ、多くの議論を巻き起こした。
「チョウ=ツボミ」
・解説
下位種のフォールン。木の実とその葉に擬態して生活している。
群れをなして行動するフォールンであり、個体ごとの戦闘力は貧弱で、一般人が左右に引っ張れば簡単に引き裂ける程度の強度しかない。百から二百の群体を形成する。多数の大型の獲物に群がり、その表皮から肉、内臓、骨にいたるまで余さず平らげる貪食な種である。
「オーラ・カブリ」
・解説
中位種のフォールン。関東付近で目撃されたことはなく、旧三重県以西及び以南でのみ小型の個体が確認されている。
泥や落ち葉、倒木、瓦礫などを体にまとうことで、周辺の地形に擬態し、獲物が目の前に来るのを待つハンターである。蜘蛛などに似た生態ではあるが、本種の元となった生物はカイカムリではないか、と考えられている。体内に放射線を放つF器官があり、これは菌類を生育するために用いられており、それらを操ることで画像のような泥をまとった姿を形成している。
「オカコロモマトイ」
・解説
下位種のフォールン。タニシがフォールン化したものと考えられる。
大きさはこぶし大で、視覚器官と捕食器官が重なり合った歪な進化を遂げている。フォールンに屍肉を食う分解者であり、その特性上、人間に危害を加えることは難しい。自力で移動することもできるが、その速度はカタツムリ並みの遅く、川の流れに乗って移動していると考えられる。
「ゴアー(異形化)」
・解説
中位種のフォールン。ゴアーが再生の過程でF因子を多量に摂取し、歪な形で欠損部位を補おうとした結果の産物。
外観の変化は言うに及ばず、骨格からして別種と断定するほどに変化しており、傷を負って再生し、その再生の反動で肉体が疲労し、それをF因子を摂取してごまかしという無茶な行動をとった結果、その細胞限界を超えてしまい、闘争本能が赴くままに行動する化け物が生まれた。本種は左目が潰れ仮面の一部が破損していたが、それを殺害した複数のフォールンからF因子を摂取することで驚異的な速度で再生した。そのため、元の状態とは違う歪な形になっている。
「ヒイロ=カザリ」
・解説
下位種のフォールン。群れを形成せず、単独で行動していることが多い。
特徴的な頭部の模様は元となった生物の名残。日本列島でのみ確認されている固有種で、富士山麓に多く生息している。その外観はとある上位種のフォールンを彷彿とさせ、遠目に見ると誤認してしまう。
「ブラット(上)」及び「スラット(下)」
・解説
ブラットは下位種のフォールン、スラットは中位種のフォールンである。群れを形成し、生活している。
スラットはブラットの雌個体が進化した姿であり、発生数は雄の進化した姿であるグラッテンよりも少ない。麝香に似た催淫効果を有する独特な芳香を利用することで雌雄を問わず、ブラットを興奮状態にすることで戦闘力を増幅させ、自身の戦力として用いる。
「ウズクロウ」
・解説
上位種のフォールン。ヘドロを身に纏った際どい外観の個体で、常にミストを周囲一帯に散布している。
作中で千景が相対していたのは主に上の画像。元となった生物はアメリカザリガニなどの大型のザリガニであると考えられており、フォールン化の際に口部とハサミが癒着し、現在のような姿になった。そのため、ヘドロを纏った姿は嘴が二つある鳥のようにも見える。作中に登場した個体はロジックタワーに長らく居座っていた個体で、その全長と、特殊な生態環境の影響から覇種であると考えられる。
「ヴァッフ」
・解説
下位種のフォールン。世界で初めて確認されたフォールン。
作中に登場した個体は後年に関東や東海道で発見された「J1型」に分類されるヴァッフである。柴犬がベースと考えられるが、頭部はブルドッグのようにも見え、歪である。サンクチュアリ周辺にも出没するため、認知度は高い。
「ルド・フトゥル」
・解説
最上位種のフォールン。作中時間において、本種は未識別個体に分類されている。
凶兆を告げるフォールン。本種が現れると、時をおかずして「×××種」が現れる。その目撃例は少なく、明確に存在を確認できたのは千景達が初である。
※出したくなったので、無理やり出しました。今後登場することはありません。
「ツァーヴォ・レグルス」
・解説
上位種のフォールン、ネメアの覇種個体。強力な覇種個体の中でもさらに珍しい二つ名を持つ個体で、このような突飛な進化を遂げたフォールンは過去に類を見ない。
モンバサ・サンクチュアリを襲撃した際に初めて存在が確認された。自身のプライドを率いて同サンクチュアリの防衛軍を半壊にまで追い込んだことから、特一級の討伐対象に指定されている。本個体が遠く離れた東京サンクチュアリ周辺に現れた理由は不明だが、その方法はすでに把握されており、「渡り」を用いたもの考えられる。
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「朝宮 竟」
・解説
朝宮 竟が影槍を展開した姿。彼女を覆う全身が影槍の抗生物質であるスーパーマグネタイトであり、その形状は自在に変化する。
元来の影槍の性質から逸脱した竟の影槍は、ヴィーザル内でも極秘事項であり、その秘密を知っている人間は限られる。千景は竟と長く親交があり、彼の影槍は彼女の影槍をベースに特注されたものであるため、この秘密を知っている。




