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第5話 女装話の想定外


「はぁ、どうしてこうなったんだろう」

「優人はまだ似合うのが確定してるからいいだろ、俺はお前が俺を巻き込んで2人で女装コンに出るって言ったことに怒ってるんだが?」

「それに関してはしょうがないじゃないか!言い訳で1人だと恥ずかしくて無理って言った事を女子たちに揚げ足を取られちゃっただけなんだから!」

「「はぁ…」」


何故、僕どころか拓斗も一緒に女装コンに出ることになったのか話そうと思う。


これには数々の理由が重なっている。まず最初に、女装コンには出ないと言っているのにも関わらず周りが出た方がいい、絶対優勝出来る、可愛い姿が見たいなどの俗な理由での説得だ。


これに関しては正直出るつもりはないの一点張りで何とかなる部分もあっただろうが、拓斗の言う通り僕は極端な押しに弱いらしく、ここまで言われると完全な否定が出来なかったのである。



次の理由だけど、これは自分で言っておいてアレだけど女装するという話が少し出ただけでここまでクラスメイトがザワつくのを見て、自分がどれほど女装が似合うのか、可愛いのか興味が湧いてしまったのだ。



こんな恥ずかしい理由絶対に人には言えないし、あくまで興味本位だから。絶対、絶対に僕が女装を楽しみにしているという訳では無いと言っておく。僕はカッコイイ男になりたいのだから現状どれほど理想と離れているのかを確認する機会だと判断したのだった。


けれどここまでなら無理だと言い続ければ何とかなったのだった。事実何とか女装コンには出ずに済む方向に話を持っていけていた。



北条が教室に戻ってくるまでは。



北条は昼になるとどこかへ行き、気づいたら戻っているというのは周知の事実だった。どこかにご飯を食べに行っているのだろうと結論づけてあまり詮索はしていなかったが、実際は屋上で1人惣菜パンを食べていたらしい。


それは今回に関してはどうでもいい、この事実がわかるタイミングがもっと別であれば彼女目当ての男子が屋上に大量に出向く事にはなるのだろうが、今回だけはそうなる事はないだろう。


問題は彼女がふらっと戻ってきた時が1番僕の女装コンの話で盛り上がっていたタイミングだったことだ。


「皆赤羽くんのところに集まって何をしているの?」


北条が帰ってきて開口1番そういった。

それは当然の疑問と言えば当然なのだろう。

北条は僕の隣の席であり、隣の席にクラスメイトの半数以上、他クラスの人間まで集まっていれば当然気にもなる。集まった結果北条は自分の席に座ることすらままならないなら尚更だ。


「赤羽の奴が女装コンに出るかどうか皆で話してたんだよ」

「赤羽くんなら出たら優勝出来るし絶対似合うよって言ってるんだけど首を縦に振ってくれなくて!」

「北条さんも赤羽の女装姿とか見てみたくない?」


クラスの皆が我先にと北条に問いかける。

きっと北条が珍しく興味を記している事をきっかけに北条ち少しでも話したいという邪な気持ちもあるのだろう、詰め寄ってきているのは女子の方が多い割には声をかけているのは男子の方が多かった。


北条としては誰が声をかけてきているかはどうでもいいらしく、サッと僕の方を向き確認の言葉を投げかけてくる。


「赤羽くんは女装コンに出場するの?」

「す、する訳ないよ!もし似合ったとしても恥ずかしいし、1人で出るなんて尚更無理だよ!」


これがひとつめの失言だった。


「1人で出るのが恥ずかしいなら友達の立花くんにも一緒に出てもらったらいいじゃん!」

「そうね!それなら1人じゃないし!女装コンの話を持ってきたのも立花くんならそれくらいはするべきでしょ!」

「え?ちょっ、待ってくれ!」

「待ちませーん!言い出しっぺが何も責任とらないのは酷いと思いまーす!」

「拓斗が出るなら赤羽も1人じゃないから出れるよな!」

「ちょっと待ってよ!僕は1人じゃなかったら出るとは言ってないよ!」

「でも赤羽が出るなら出るって拓斗が言ってるんだぜ?なら一緒に出てもいいじゃねーか」

「だから俺は出るって」

「拓斗は黙ってな」


失言の揚げ足を取られ事態が悪化し始めた中、北条が口を開く。


「もし赤羽くんが出るのなら私が女装のコーデをしてあげる、正直赤羽くんなら着こなせるであろう服が家にあるのよ」


周りが暫し凍った。

それはそうだろう、まさかあの北条奏からこんな提案が出るとは誰も思っていなかったからだ。


人と殆ど関わらず、あくまでも1人でいるスタンスをここ1ヶ月貫き通していた彼女が積極的に、更に男子と関わろうとする提案をしてきたのはクラス全員が驚くのに充分すぎることだった。


「北条さん?本当に大丈夫なの?」

「ええ、正直私がコーデするからと言って赤羽くんがやってるれるかは別の問題の様な気がするけれど」

「赤羽も北条さんがここまで言ってくれるならやってくれるって!」

「赤羽くん!やってくれるよね!!」

「わ、わかりました、頑張ります…」



そういう訳で僕(ついでに拓斗)は女装コンに出ることがなし崩し的に決まったのであった。









本当はもっと早く投稿したかった!

仕事終わるまでに9割書き上げてたのに!

もったいない!


そういえば体調は殆ど回復しました!☆


この話を書き始めて今回で5話目ですがブックマークが3件に増えていました!

本当にありがとうございます!

これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします!


感想やレビュー!評価の方もどんどんよろしくお願いします!

改善点等も教えていただけると幸いです!

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