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コロッケの イモッチと ジャガイモがっこうの おともだち

作者: やまくま

 コロッケになった ジャガイモの イモッチは、ひさしぶりに ジャガイモがっこうの ともだちに あいます。がっこうを そつぎょうしてから 3ねん。みんな どんな りょうりに なっているのかな?


 イモッチが まちあわせばしょの こうえんに いくと、ポテトチップスが いました。あれは たしか……。


「もしかして、じゃがたろう?」


 イモッチが こえを かけると、ポテトチップスが ふりかえりました。


「ん? そうだけど……。 ひょっとして イモッチか?」


「うん!」


「おおーっ」


 ふたりは にっこりわらって、てを とりあいました。


「おまえ コロッケに なったのかよ」


「そっちこそ ポテトチップスに なりやがって。このお」


 イモッチの こころは なつかしさで いっぱいに なりました。じゃがたろうは ジャガイモがっこうで いちばんの なかよしでした。


 そこへ ききおぼえのある こえが きこえてきました。


「おーい。イモッチー、じゃがたろう」


 みおぼえのある ジャガイモが かけてきました。あたまに バターを のせています。


「おお、じゃがえもん!」


 イモッチと じゃがたろうが、えがおで むかえます。


「おまえ かわってないなあ」


「まさかの じゃがバターかよ」


「まあね。レンジで チンして、バターを のっけただけだからね」


 じゃがえもんが、てへへと わらいました。


 3にんは ベンチに すわり、おもいでばなしに はなを さかせました。

 きょうは これなかったけれど、なかよしの いもさぶろうは ポテトサラダに、ジャガヨシは にくじゃがに なったときいて、イモッチは うれしくなりました。


「みんな よかったなあ。おいしい りょうりに なって」


 そのとき、じゃがたろうが おもいだしたように いいました。


「そういえば いもまるは どうした?」


「あれ? きょう くるって いってたっけ?」


 イモッチが いうと、じゃがえもんが あきれたように いいました。


「あいつは ドジだったからなあ。きょうのことも わすれてるんじゃないか? あいかわらずだなあ」


 どうせ ふかしいもにでも なってるんだろうと、3にんが あははと わらったとき、なにやら おしゃれな あかい はこが かけてきました。


「おーい、ごめん ごめん。いそがしくって おそくなっちゃったー」


 ききおぼえのある あの こえは――。


「ひょっとして いもまるか?」


 イモッチが たちあがりました。


「その あかい はこって、まさか?」


「まさかの フライドポテト?」


 じゃがたろうと じゃがえもんも たちあがりました。


 いもまるは、ゆうめいな ハンバーガーショップの フライドポテトに なっていたのでした。


「かっこいいーっ!」


 3にんの めは、いもまるに くぎづけに なりました。


「うわあ、なつかしいなあ。イモッチは コロッケかあ。じゃがたろうは ポテトチップスだね。じゃがえもんは じゃがバターって、そのまんまじゃん。あはは」


 なんとも おしゃれになった いもまるに、イモッチたちは ただただ おどろくばかりなのでした。


おしまい


 

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