ほの暗い蒼の世界
そこは海の底に建てられた家のリビング
まるで水族館のようなガラス越しの水槽の世界
ぼくは誰かと話している
何を話していたんだろう?
なぜか頭には入ってこない
楽しげな気持ちだけわかるんだけど
何かに呼ばれたように
ふと窓を見る
深き蒼の水底を
窓のすぐそばを魚の群れが通る
さまざまな魚たち
マンボウのような
マグロのような
ハマチのような
それ以外の知らない魚たちが
混じりあったたくさんの魚たち
通りすぎる銀鱗の輝き
リビングの明かりで照らされる銀の輝き
家が突然に激しく揺れる
壁やガラスにひびが入るのかという激しさで
明かりが瞬き暗くなる
真っ暗なリビングと
窓の外を通りすぎてゆくいろいろな姿の影の魚たち
ときおり揺れる真っ暗な部屋を
海から入ってくる蒼き光が照らす
影の魚の群れとその眼のわずかな光
海の蒼に染まる僕らの姿
ときおり揺れ続けているリビングから
僕は海の蒼を見続ける
ほの暗い蒼の世界
そこはどこまでも蒼く深く
深淵を覗くように
深く深く続いている
僕は不思議な気持ちで
蒼き海を覗き見る
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息苦しさと微熱と汗ばみのなか見た夢です。
うなされた夢の景色、
なぜかきれいでした。
忘れずにそれを書いてる、
5年目みなはらの初詩です(笑)