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100分の1と10分の1  作者: 霖雨 恋
2/2

距離 中編

前回より細かく書きました。

少しだけど

私の高校では3年生になると、文理で全然違う授業になってしまうので、同じクラスでも一緒に受ける授業は体育と英語くらいだ。

そして今日は、体育がある日。そのうえ、瑞樹と同じ種目にしたので、一緒に体育が出来るのだ。

ウキウキしながら学校に行く。

だけど昨日からやっている『距離を置く』作戦はちゃんとやらないと。

ワクワクしながらまた机で寝たフリをする。

ガラガラと教室のドアが開く音。

ずっとしていたはずなのに、急に私の耳が反応する。

たくさんの足音があるはずなのに、ひとつだけ浮き立って聞こえる足音。

ほかの男子が「おはよう」と声をかける。

「おはよう」

瑞樹が答える。

私の挨拶に返事してくれたことあったっけ。

いつも挨拶しているのに、ちゃんとおはようって返してくれることなんてない。

瑞樹は男友達の前ではよく笑う。

せっかく朝浮き立っていた気分が、するすると萎んでいく。

机に突っ伏しながら、涙が出そうになる。

「おい。」

急に頭の上からずっと聞きたかった声が降ってくる。

「なに?」

あくまでも冷静に、ゆっくりと顔を上げながら答える。

「今日の体育第2体育館だって」

「わかった。」

その報告のためにわざわざ私のところに来たのか。

心がみるみるうちに膨らんでいくのがわかる。

なんて単純な女なんだ。私は。

「あと」

瑞樹が私の方をちょっと見ながら言った。

「ゲームでもやりすぎたんか。数学わかんなくなっても教えねぇからな」

朝よりも心がぎゅうぎゅうになった。

「わかってるよー」

私はもう我慢しきれなくて感情が少し漏れ出てしまう。

「ふっ。」と瑞樹は鼻で笑ってそのまま自分の席に戻っていく。

もう一度机に突っ伏すが、心臓の音がうるさくて眠くなんてならなかった。




最後まで読んでくれる人には感謝しかないです。

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