転生ってそんなに偉いんですか?
いやなんか思い付いた設定でガーット書き上げただけの短い短編です。
反響があったりしてもうちょっと設定膨らませられればちょこちょこ書いていくかも…まぁお楽しみください。
俺の今いる国は大陸でまぁまぁの大きさの国グランディア。
この大陸では魔物が存在し人にはそれに対抗する手段として魔法が存在する。
魔法には魔力が必要で魔法の源となる魔力は人なら誰もが持っているがその資質には明白な優劣が存在する。
そのためグランディアでは各町村に魔力鑑定のための水晶と王都から派遣された鑑定士が在中していて六歳と十二歳の二回鑑定され十二歳の時点で水準を満たすものは王都の魔法学院へと入学することになる。
かくいう俺も水準を満たしているので今魔法学院に来ているわけだが…
「ねぇ、君って前世はなんだったのかな?ちなみに私は前世では聖騎士をしていてね…」
「はっ。なんだよお前前世はただの騎士なの?俺宮廷魔法師だったんだぜ!こっちでもいずれは…」
「学園編キタ━(゜∀゜)━!サァこれから始まるぜ俺の異世界生活学園編が!」
………
そう。お分かりいただけるだろうか。この意味不明な会話は今この世界ではあり触れたものとなっている。
どういうことかと言えば、実はこの大陸ではここ数十年前世の記憶があって早熟だと言う子供たちが続出し各分野への進出が目覚ましいことになっている。
このように前世つまり生まれる前に生きていた頃の記憶を持ったまま生まれてくる者たちのことを゛前世持ち゛、または゛転生者゛と読んでいる。大陸中でほぼ同時期から見られるこの状態は今では常識となっているほど増えてきている。
この学院でも教師の中にこの前世持ちの転生者が増えてきているし入ってくる生徒も先程の会話の通り転生者が多い。
今では生まれる子供の実に4割が転生者でありこの学院に入ってくるのは自然と早熟な転生者の割合がほとんどとなっている。
だからこそ先程の前世での職業や地位が一種のステータスとしてより高いものが持て囃されている。まぁ前世での知識を元に今の実力を伸ばしていれば実力が高くなるのは当然なので当たり前であるが…
しかし俺は現状に不満を呈したい。
まず、そもそもそんなに小さい頃から賢しい子供とかおかしいと思わないのだろうか?いくら同時期に大陸中で見られたからといってもこの受け入れられ方はおかしいと思う。
それにどんだけ転生すれば気がすむのか。四割だよ四割!生まれてくる半分近くも前世持ちって俺が親だったら子供が生まれてくるときとても怖いと思うんですけど…半分近い確率で自分達と同じかより年上の意識を持った子供…
それにこんなに転生者がいてそれぞれ別の職業や地位のものからとなると他の世界の存在もものすごい気になると思うのだがそこはスルーでいいのか。などなど…
まぁ他にもいろいろともの申したいのだが、最後1つ。
何でこんなに前世持ちの転生者は偉そうなのだろうか?
前世を覚えてるからすごい?ただ知識が多いだけだろう。
早熟だ?アドバンテージにはなるが絶対的な差ではないだろう。大人になれば追い付く程度だ。それに早熟だということはいいことばかりじゃない。小さい頃からがが強すぎて親の言うこと聞かないやつ多すぎ。…むしろ欠点じゃないか?
転生者の方が強くなる?そんなの鍛えていれば当たり前だし同じように鍛えれば別に転生者じゃなくても強くなれるわ。むしろ転生者って不自然に得意分野だけできて興味のないことが出来て無さすぎると思うのだが…
要するに何が言いたいかと言うと…
「いや俺前世は覚えてないよ。普通に魔力が水準越えてたから来ただけだし。」
「…………………………」
「え?君って転生者じゃないの?それでよくここにいるよね?恥ずかしくないのかな?なんなら今から帰ってもいいんじゃない?」
「は?前世なしだと?おーーい!ここに前世なしの無能野郎がいるぞー!てめえ何でここにいるだ転生者様に混じってどう作用って言うんだ?お?」
「何も知らないものの癖に選ばれし転生者のなかにいていいと思っているのかな?」
はぁ…やっぱりこうなるのかほんとに面倒くさいな…
「はぁ…放て連なる火の玉【フレイム】」
「あぁん?なにかいって…ウバァォ!!」
「えっ?ギャァォ!!!」
「そんな、前世なしの癖にプゲラァァ!!」
こんな風に俺が軽々倒せる程度のくせしてどうしてこうも偉ぶれるのかと言うことである。前世持ちと会話をすると大抵こうなっている気がする。村にいたときからこういうバカがあとをたたなかった。あまりにもあんまりなので小さい頃は【転生者】=【バカ】という意味だと思っていたぐらいである。
はぁ………本当に転生って何が偉いの?
お読みくださりありがとうございました。豆腐メンタルですので暖かく見ていただければ幸いです。
ちなみにですが主人公は元々素質があり努力家だったので魔法の威力がとてもあるという呈で書いてます。
また、転生しても転生の特典での肉体の強化があるわけではないのでそのからだの元々の素質があるのでいくら知識の底上げがあっても限界があります。つまり普通の前世の知識を持つ転生者と非凡な才能をもって割りと努力をしている主人公だと主人公の方が強くなったと言うわけですね。
そんな感じの連載で膨らませられルといいなぁ。
蛇足失礼しました。




