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恋蝶詩  作者: 楼榮 槐
8/13

8詩


「着いたぞ」

そう言われたと同時に篠はつけられていた目隠しをとる。着いた場所は村の入り口だった。10mはあるであろう門はかたく閉ざされている。辺りは足跡もつかないような樹海で、夕暮れなせいもあってか光はほとんど通さない。確かにこれではたとえ門を通れても下に戻ることはできないだろうと納得した。

「この村では下との連絡をほとんどとらない。食べ物は自給自足で補っている。魚や貝はとれないが不便はない」

案内役の上忍が説明する。本来なら家族の同伴も可能だが、もちろん篠の家族は多忙なので来れるはずもない。

「試験者の住む場所は決まっている。そこに着いたら、そこにいる鳥にこれを巻きつけろ」

そう言われて渡された紙を受け取る。確認書らしい。

「その鳥は毎日夜同じ時間に来る。連絡があればその鳥にこうして紙を結べ」

「承知」

その紙を袂にいれる。

「それから女忍は男忍に監視されているが男忍は監視されないわけじゃない。そのうちその任務も下されるだろう」

「つまり男忍は男忍同士監視しろと?」

「そうだ」

つまり味方は誰もいない。改めてその事実を確認する。

「2日後に女忍もこの村に着くだろう。家の場所は教えてある。それまでこの村の散策をしておくように。それでは門を開けるぞ」

そう言って案内役が門の外側にあるレバーを回そうとしたが、篠はその手を制した。

「そういうのいらないんで」

そう言うと10mの門をはらりと飛び越え姿を消した。




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