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泡(あぶく)
沈んでいく
透き通る青から
藍へ
紺へ
光の届かない水底へ
何故ここにいるか知らない
何故こんなに苦しいか知らない
ただ
安心して寂しいのは分かる
手を伸ばしても
水がまとわりついてくるだけ
呟いた言葉は泡になった
泡の言葉は
どこへ向かうのだろう
上へと昇っていく
呟けば泡になる
叫んでも泡になる
いくつもの泡が割れた
もう私から泡はでない
胸が痛くなるだけ
体が重くなっていくだけ
なのに
私は泡を出そうとする
生み出そうとしている
泡は
呟いた言葉は
どこへ行ったのだろう
答えは知らない
宛先は知ってる
もう疲れた
もう眠たい
もう諦めてしまおう
分からない
自分が
気持ちが
この光が
待ち望んでいた気がする
憎くてたまらなかった気がする
けれど
呟いた言葉は泡にならなかった