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好きで嫌いでした

彼が好きでした


太陽のように笑うところが

スポーツをしているときの真剣な眼差しが

所在なさげに揺れる瞳が


彼が好きでした


泣いている彼を腕の中にしまいたかった

意地っ張りな彼はそうでもしなければ

泣けないだろうから


迷子のような顔をしている彼

傍にいたかった

二人なら迷子になっても寂しくないだろうから


クラスで笑っている彼に

声をかけてあげたかった

かける言葉は今も見つからないけれど


彼が嫌いでした


なんでも一人でしようとするところが

泣き言を言わないところが

執着するモノが無いところが


彼が嫌いでした


自ら道化を被っていても

せめて一人のときくらいは

外してほしかった


死にそうになってるときに

走らなくていいよ

その体にすがりついて止めたかった


自分だって苦しくて

逃げたしたいはずなのに

どうして手を伸ばしてくれるの



彼が好きでした

彼が嫌いでした


それは相反する気持ち

それは矛盾する気持ち


好きだから嫌いなのか

嫌いだから好きなのか


もう確かめる術はないけれど


私は確かに


彼が好きで嫌いでした



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