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計画 1

 結局洋介が折れる形で小百合は医師に内緒で薬の服用を止めた。


 薬を止めた途端急激に元の状態に戻るものではないだろうが、薬の余韻がなくなる頃には元にもどるのではないか……そうなれば何があってもこの計画は聞き入れるわけにはいかない。洋介はそれだけは譲れないと念押しした。


 祈るような気持ちで定期健診に臨む。小百合は最初こそ少しデータを悪くしたものの、奇跡的に小康状態を保っていた。


 そんな中、圭子が男の子を産んだ。サッカー好きの弘毅はその子を周人と名づけた。

「かわいい~! おケイちゃん、私ももうすぐ追っつくからね。」

祝いに駆けつけた小百合は、破顔で周人をあやしながらそう言った。彼らの秘密の計画を知らない弘毅はその姿に胸が痛んだ。


そして、その3ヵ月後のことだった。

「ねぇ、弘毅。サユ入院したって。切迫流産だってよ。子供はなんとか無事だったって、洋介さんから電話があってさ」

仕事から帰ってきた弘毅に圭子がそう言った。

「あのバカ! なにやってんだ。」

それを聞いて思わず弘毅はそう口走ってしまった。

「へっ、何?」

それを聞いた圭子は意味が解からず聞き返した。

「ああ、何でもねぇよ。ちょっと、行って来るわ。」

「今帰ってきたとこなのに……どこ行くの?」

「ちょっと……すぐ帰るから」

弘毅は圭子から離れて洋介に電話をするため、外に出かけた。


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