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第1章・15話 無気力魔王と雇われ勇者

魔王登場です。

タイトルにある無気力はもうしばらく先ですね。

そして、超展開的なものは無視してくださいね。


では、どうぞ。


う~ん、でも何か違う気が・・・


追記

  作者の都合ですが、今日投稿してしまいました。すいません。

「我が名はペテル・リジェリア・ベルリード・ラ・ルバアルハリア。魔王だ。」


衝撃発言はできる限りスルーという方向で!


「俺はコウジ キサラギ。宜しく頼むぞ。」

「魔王に関して突っ込みは無しか。」


おい!何故そこで残念そうにする!


「「「・・・・」」」


俺以外の生徒会役員の方は言葉を失っておりました。

当然ですよね~。魔王ですもんね~。


「埒が明かんな。さっさと始めようぞ。」


オオ!魔王ナイス!でも名前長くて覚えてらんねえよ。


「んじゃ行きますか。」


絶句している会長さんたちを無理やり動かし水晶に触らせる。


「さあさあ、ついに始まった決勝戦!どんな勝負を見せてくれるのかぁ~!!

それでは決勝戦!スタ~ト~!!!!!!!!!!!!」


少し前にも聴いたことがあるような、

校長の暑苦しいアナウンスと共に試合が開始された。


またしてもあの奇妙な感覚が訪れ擬似空間の中へと入る。


「お前は中々強いようだな。我を楽しませてくれよ。

その前に我が勝ってしまうかもしれんがな。」


俺を見ながらそんなことを言う。

ちっ、こいつも戦闘狂か!俺の周りにはこんな奴が多い気がする。


「では、両者構え!・・始めっ!!」


審判の号令と共に魔王はゴルドへと急接近した。

そして一撃。そのたった一撃でゴルドを沈めた。


ゴルドも決して弱く無いのに。


反撃を諸共せずに魔王は次の獲物に飛び掛るべく跳躍した。

それに対し会長さんが十八番である中位以下の全属性弾をそれなりの数放つ。


「この程度では我に傷一つ付けられぬぞ?」


だが、それすらも弾きながら会長さんに一撃。


これで二人もやられてしまった。


俺は魔王の動きに魅せられてその場から動けなかった。

こんな事はこの世界に来て初めてだ。


だが、このままではリーダーがやられて敗北。

その事実が迫り、強引に体を動かす。


「俺を忘れないでくれよ!」

「っ!!!!!」


最後と言わんばかりの勢いでリアナに迫っていた魔王を叩き落とす。

俺の一撃で沈まないことや一度も攻撃魔法を使わないことなどを見ると

どうやらこいつは魔力のほぼ全てを身体能力の強化にあてているらしい。


しかも、身体強化に関してはかなりの熟練者のようだ。

例え制限された魔力を全て身体強化にあてたとしても、

俺の一撃が防げるはずがない。



面白いねぇ。ここにきてようやく俺についてこれる奴がいるなんてな。



久しぶりの対等な戦いに燃える。

今更能力を使ってこの試合を台無しにはしない。

俺の持ちうる技術と身体能力だけを使って勝つ。


「ははははっ!!おもしろい!おもしろいぞ!!!!」

「俺もだ!こんなに楽しいのは久しぶりだ!」


笑いながら殴りあうのは傍から見れば異常者以外の何者でもないだろう。

しかしながら殴られても殴ってもお互い強制射出されていないことから

致命傷に至っていないことが分かる。


「ふんっ!!」


放たれた魔王の拳を左手で軽くいなし、

体制が崩れた相手の腹部を右拳で狙う。


簡単だがもっとも効率のいい反撃方法だ。


「ちいぃ!!」


反撃を食らった魔王は拳を放ったまま無理やり体を捻り、

俺の突きを回避する。そしてその捻った勢いのまま更に回転。

左足からの強烈な背面回し蹴りを繰り出す。


今度は俺が舌打ちをする番だ。

勢いのついた回し蹴りは回避することもいなすこともかなわない。


「・・それなら!」


{縮地}を使っての高速移動で背後に回りこむ。

そしてそこから素早く二連撃を放つ。


「なっ!!!」


一瞬だけ硬直した魔王だが、直ぐに立ち直り突きをわざと受けて後ろに

大きくバックステップ。威力を大きく削られ、これも致命傷には至らない。


「貴様との勝負は本当に面白いな。今までこれ程までに興奮したことがあっただろうか。」

「本当にな。でもそう長々と続けるわけには行かないんでねぇ。」


チーム戦とほぼ同じルールのこの一般の部ではやはりリーダーが重要。

しかし相手は1人だけ。まだこちらに分がある。


リアナの使う幻影魔法は俺たちだけで勝ってきてしまったのでまだ見ていない。

準備にかなりの時間を要するらしいが発動できれば勝ち決定、だそうだ。

もしも、俺で決着を付けられない場合はこれに頼ることになる。


「・・・・」


魔王がいきなり黙り込んだ。そして深く深呼吸。

魔力探知が苦手な俺でも分かるような量の魔力が魔王に集中していく。

どうやら相手は次で決めるようだ。


「それならこっちも行くか。」


どんなに弱くても、どんな状況でも全力の奴には同じ全力で返す。

それが俺の礼儀だ。


如月護身流体術の秘奥である{幻武無双}を使い、千人程まで分身する。

そして秘奥に秘奥を重ねる。


「{如月護身流体術 秘奥 幻武無双・朧影}」


千人もの分身が一つに重なる。動くたびに分身の一つ一つが遅れてついてくる。

そして影が濃くなったように見える。


「「「「これが俺の全力だぜ?」」」

「ほう。これは・・負けるかも知れんな。」


結果が分かっていても戦うのをやめようとしない。

ただ戦いを楽しむ為に。

それがこいつの戦う理由でもあり、存在理由だ。


だから俺はくれてやる。今の俺の全力を。


「「「「覚悟しな。魔王さんよ!」」」」

「我もこうぞ!」


お互いがお互いの胸に飛び込むようにして突進する。


「「「「{如月護身流体術 禁技 神殺し}!!!!!!!」」」」


単発にして威力を底上げした{砕九}を千人分の威力でねじ込む。

その威力は禁技と{神殺し}の名の通り、俺の使う技の中でも桁外れの威力を誇る。


「はははははっ!!!はははははっ!!!!!!!」


本当に楽しそうにこいつは笑う。そして俺に全力であろう渾身の一撃を放つ。



消えたのは魔王。俺の勝利だ。



「また、私の出番が無かった~。」


残念そうにリアナが言うがこれでも結構ぎりぎりだった。

流石魔王を名乗るだけある。


・・・・実際に魔王なんだろうけど。


魔王といってもあいつからは邪念のかけらも感じ取れなかった。

ただ単に強い奴と戦いたい。それしかなかった。


「勝者!!我が校の生徒会チームだぁ~~~!!!!!!!」


その瞬間、歓声が爆発した。鼓膜を破らんばかりの大声援だった。

それに苦笑しつつも多くの観戦人に見送られながら水晶から出て、

自分たちの控え室に向かおうと歩き出した時だった。


「待ってくれ。」

「どうした?」


魔王が声をかけてきた。


「我と契りを結ばぬか?」

「・・・俺にそっちの気は無いんだが。」

「貴様がどのように捉えているかは知らんが我の言う契りとは

契約のことだ。精霊などと結ぶようなやつだな。」


何故に精霊?つかなんでお前と契約できんの?


「魔王である我が何故契約できるか不思議なようだな。」


首を激しく縦に振る。


「魔王というのは元々悪しき存在では無く、魔力の流れそのもの。

感覚的には精霊に近い。」

「?」

「つまり、巨大な魔力の流れが意思を持ち行動しているようなものだ。

我のことは意思を持った巨大な魔力の塊と思ってくれ。そして巨大な

魔力を持つが故に、生まれてきた我らの中にはその力を使い、この世

界に大きく干渉しようとする。そのせいで魔王と聞くだけでその者を

恐れ、殺そうとする。そして勇者などと呼ばれる人間も現れた。」


俺はその勇者とやらなんですがね。


それよりもこいつの説明によればこの世界で言うところの魔王とは、

何も世界征服やら何やらを目的としたゲームに出てくるようなラスボス

的な存在ではないらしい。


「だが、生憎と我にはそんな願望も野心も無い。唯強いものと戦いたい。

それだけだ。今日はこの大会に参加して正解だった。貴様に出会えたからな。」

「こちらこそ。お前にあえて嬉しいよ。今まで対等に戦える奴がいなかったからな。」


言って目を合わせ、笑う。たったそれだけだったが分かった。


「それで?我とは契約してくれるのか?」


こいつはずっと探していた。自分を認めてくれる存在を、自分に相応しい者を。


俺の答えは始めっから決まっている。


「ああ、もちろん。」

「そうか。ありがとう。」


ここで魔王は初めてやわらかい笑顔を見せた。

それだけで大抵の女子を落とせるぐらいのものを。


くそっ!イケメンなんて!イケメンなんて!!


とか1人で馬鹿なことを考えているうちに魔王が手を差し出した。


「では、改めて宜しく頼む。」

「ああ、こちらこそ。」


俺はその手をガシィッと音がしそうな勢いで握り返す。


「では、契約を始めるぞ。」


そう言った途端、辺りが光り輝き、とても温かい魔力に包まれる。

俺たちを中心に巨大な魔方陣が展開された。


「汝、コウジ キサラギは我、

ペテル・リジェリア・ベルリード・ラ・ルバアルハリアと契約することを誓うか?」

「ああ、誓う。」


「汝、コウジ キサラギはいかなる時も我と共に歩むことを誓うか?」

「ああ、誓う。」


「汝、コウジ キサラギは我に背中を預け、お互いに死力を尽くし、

守り抜くことを誓うか?」

「ああ、誓う。」


「汝、キサラギ コウジに精霊の加護があらん事を。そして、大自然の祝福あれ!」



パァァァァーーー



とてつもない光に覆われる。


そして光が晴れたその先にはひざまずいた魔王の姿があった。


「我が主殿、これからも頼んだぞ。」

「任せろ。」


手をとって立たせてやる。


「これで終わりなのか?」

「ああ、終わりだ。主殿。それと、我に用があったら呼んでくれ。

直ぐに駆けつける。」

「りょ~かい。」


「あのぉ~魔王さん?」


会長さんが弱々しく話しかける。


「ん?何だ?」

「学校来ませんか?」

「はぁ?」


会長さんが突拍子も無いことを言うので間抜けな声で聞き返してしまう。


「いきなり何だ?会長さん?」

「だって彼ほどの実力者なら是非とも欲しいじゃない。」

「・・・・それってありですかい。」

「私が許可するぞぉ~~~!!!!!!」


叫びながら校長が降ってきた。今日って校長注意報出てたっけ?


「ほらね?」

「校長が許可した時点で俺にどうこう出来る問題じゃねえよ。」

「で、魔王さんは如何する?」


しばし間を置いて魔王が答える。


「うーむ、今の世間にも多少興味があるな。主殿と同じところなら問題ない。」

「それなら、私の権限でどうとでもなる。ようこそ、


「「「王国立ルシフ学園へ!!」」」


会長さんと校長に釣られて俺も言ってしまった。





神様の次は魔王がクラスメートに追加かよ。


何とも言えんなぁー。



作「おお、やはり勇者が出るからにはやはり魔王が居なくては。」


コウ「俺にとってはかなり迷惑だがな。」


舞「コウって戦闘狂だったの?」


コウ「ち、違うんだ舞、俺は、俺はただ強いやつと戦うのが楽しいだけなんだ!」


舞「それを戦闘狂って言うんじゃないかな?」


作「どこと無く寒い会話はほっといて、業務連絡(?)」



次回は、少し長めとなっております。

本来は次週投稿予定でしたが明日の10時に投稿します。


作「連絡終了!」


コウ・舞「また次回お会いしましょう。」


追記

この作品のアンケートを作りました。URLはhttp://enq-maker.com/1WJVRIbです。ご協力お願いします。

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