第1章・12話 生徒会長の策略?
タイトル通りに捉えれば何か有ります?
疑問系なのは気にせず、どうぞ。
追記
プロローグのプロローグを追加し、プロローグを大幅修正いたしま
た。機会があれば覗いてみて下さい。
「さて、まずは自己紹介だ。僕はゴルド・オムスタ・ヤーカック。
生徒会副会長を務めている。会長と同じ4年生さ。」
クラッカーでの歓迎の後、連れてこられた部屋で自己紹介を受けた。
多分この人はこの世界に来て出会った中でかなりまともな部類の人だと思う。
「私はリアナ・ノルウェス・スカラよ~。よろしく~。
3年生で、生徒会会計を務めてるわ~。」
なんかマイペースなお姉さん系の人は会長と同じく
関わったらたらめんどくさそうな雰囲気が出ている。
「俺はコウジ キサラギだ。宜しく頼む。」
二人とも俺の言葉使いについては特に突っ込むことはないらしい。
「って、事で自己紹介はそこまで。あなたたちは分かってると思うけど
これから戦祭りでの生徒会の役目を説明するわね。」
会長さんが自己紹介を終了させ、役目についての説明に入る。
「一つ目はトラブルなどの問題解決と軽めの警備。二つ目は副審判のような役割。
と言っても観客席から見てて何かあったら連絡する程度でいいわ。三つ目は入賞
者への表彰を校長と一緒にすること。最後に不正や事件を発見したら私か先生に
報告すること。以上四つが生徒会のすることよ。」
「意外と大変なことは少ないんだな。」
「そんなことないぞ。コウジ君。この戦祭りには学年対抗戦、部活動対抗戦、
一般の部、制限なしチーム戦の四つがある。しかし、その内の一般の部と制
限なしチーム戦のふたつが問題なんだ。」
俺の言葉をゴルドが訂正した。
「どんな風に?」
「ああ、一般の部では、毎年のようにトラブルが起こるし、制限なしチーム戦
も同じだ。その度に生徒会がかり出され、鎮圧に当たるんだ。」
「でも今年はあんまり心配は要らないらなそうよ。何せ彼は私に勝ったしね。」
それを聞き驚くゴルドとリアナ。そこまで驚くことだろうか?
「それなら心配いらないわねぇ~。」
「そこまでか?」
「ええ。会長は一応この学園最強だしねぇ~。それを負かしたんだから。
かなり凄いことなのよ~?」
俺自身あまり実感がないのでそういわれてもよく分からない。
「まあ、それはともかく。今言った事、忘れないでね?」
「はいよ。」
会長さんに釘を刺された。どうやらこれで生徒会のことについては終わったようだ。
「ではこれからも何かと長い付き合いになりそうだから頼むよ。」
「私もねぇ~。」
二人に握手を求められたので片方ずつ対応する。
ん?ちょっと待てよ。今聞き捨てならないことがあったような。
「え?今なんて?」
「だから、これから長い付き合いになるからよろしくって 。」
「ちょっと待て俺は臨時生徒会役員だぞ。」
「え?僕たちは正規役員が来るって聞いたんだけど。」
「いやいや、これを見ろ。」
会長さんに貰った、カードを見せた。・・・が、むなしくもポトリという音と共に
{臨時生徒会}と書かれた{臨時}の部分が剥がれ落ちた。
この瞬間俺は確信した。はめられた、と。
「会長さん少しお話しようか。」
逃げようとしていた会長さんの肩を掴み無理やり振り向かせる。
「え・・、や・・、あの・・、その・・・・きゃあああ!!!」
部屋の外に連れ出して少しお話した。
「ご、ごめんらさい・・も、もうしないから・・・」
「な、何があったかは聞かないでおくよ。」
別に変なことはしていないがな。少し反省してもらっただけだ。
「最初から話していればこんな事にならずに済んだものを。
でも、了承しちまったんだ。最後までやってやるさ。」
「わ~、ありがとう。」
リアナは白々しいせりふと共にその手に持っていた、
毒々しい色をした液体の入った小瓶を素早く隠した。
そのことについてはあまり深く追求しない。知ってはならない気がしたから。
「え~と、そう言えば俺はまだ飯食っていないんだが。どうすれば?」
会長さんは使い物にならなくなっているし、
リアナは怪しいので、一番まともそうなゴルドに話を振った。
「それはすまなかったね。生徒会専用の食堂があるから、
そこで食べるといい。僕たちは君が来る前に食べてしまったからね。
本当は一緒に食べる予定だったんだけどすまない。」
「気にするな。食ったらすぐ帰るさ。」
言われたとおりに生徒会専用食堂に行きその以外と質素なデザインが
施された食堂で一人さびしく昼食をとって生徒会塔(?)を後にした。
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「それで役員というのはどうでしたか?」
「ああ、それについては大丈夫なんだがこれを見ろ。」
偽造されたカードを見せる。もちろん偽造の証拠とセットで。
「あっはっはっ、中々面白いことをしてくれたね。でも良かったじゃないか、コウ。」
「まったくだ。いい気味だぜ。」
「そんな事を言うものじゃありませんよ(くすくす)。でも災難でしたね(ぷっ)。」
「安受けしたあんたが(くく)悪いんじゃない?あははははは!!」
同情してくれるどころかみんなに笑われてしまった。
薄情な奴らめ。
「それはそうとして次の授業は戦祭りについてみたいだから
コウはしっかり聞いてないといけないね。」
「げぇぇ~、めんどくせぇ~。」
「そう言わないでちゃんと聞いてなさいよ?」
「そうですよ。大事なことも言うかもしれないですし。」
「全員席に着け。授業を始めるぞ。」
そうこうしている内に授業が始まってしまったようだ。
「今日の授業は戦祭りについてだが、まずはそのルール説明についてだ。
今からそれについての紙を配る。紙を見ながら話を聞いてくれ。」
レイトが言って直ぐに各机に紙が魔法で届けられる。
全員に配られたことを確認したレイトが説明を始める。
「この行事の目的は生徒同士の交友を深めたり、蟠りを無くす
ことにある。もちろん、実力の再確認、という意味もあるがな。それで、だ。
このような大掛かりな行事となると参加項目によっては一般人の参加もある
ので当然何らかのトラブルが起きるわけだ。そこで、生徒会の役員と先生たち
が協力して警備に当たっているわけだがそれでも起きる時は起きる。なので
そのことについては注意してもらいたい。」
一息ついて再び話し始める。
「ルールについてだが、魔法はもちろん、この学園への武器の持込が許可され
ているように、この大会でも武器の使用が認められている。だが、怪我の心配
などはない。戦祭り用の幻影水晶を使う。この戦祭りで使われる水晶には特別
な細工が施されており、怪我、及び命にかかわることが起きる場合、水晶から
強制射出される。また、この水晶の中は使える魔力が決められており、それを
超える魔力をつかうことはできない。そして、水晶の性能ゆえに、一回におよ
そ40~50程度の試合をすることができる。これのおかげでい毎年、戦祭りはと
てもスムーズに進む。」
あの水晶は幻影水晶と言うのか、などと思いつつもレイトの話に耳を傾け続ける。
「誰でもどの項目にも出場することができるのでどんどん参加して欲しい。
学年対抗戦は今年は俺と俺が選んだ選りすぐりのメンバーで組まれる。
複数人が出る試合のみ、リーダーを決めてくれ。そいつが、負けたら試合は終了。
そいつが魔力を使い切っても試合終了。リーダーに関しては真剣に決めろよ?
それと、どの項目でも、エントリーできる人数は6人まで、出場するには最低でも4人
はエントリーしなくてはならない。チーム戦はどの学年同士でも組むことができる。
高学年と組んで上位を狙うもよし、仲間との交流を増やすも良しだ。また、
エントリーできるのは6人までだが、実際に出られるのは4人までだ。ただし、
この時は別に1人でも構わない。自分の実力に自信があるのならば、だがな。」
レイトは最後の部分で俺を見てニヤッと笑った。
「この戦祭りで最も重要なものは限られた魔力でどう戦うかだ。
いくら魔力があっても出力が定められないならそいつは役に立たないし、
それを心配するあまり、制限された魔力を使いきれなくてももったいない。
メンバー登録の時は今言ったことを参考にして組んだ方がいい。
まあ、誰と組むかは自分の好きだがな。最後に、審判も一緒に水晶の中に入るので、
もし問題があったらその時の審判にでも報告しておいてくれ。なお、副審判として
生徒会の役員が観客席から見ているからな。不正はできないと思えよ。
俺からのルールについての説明は今した通りだ。詳細が知りたい者は配った
紙を確認しておいてくれ。戦祭りは明日だからな。それまでに準備をしておけ。
では、これで授業を終了する。」
何時ものごとく、信じられない早さで授業が終わり、周りは誰とメンバー登録
するかの話題で持ちきりだ。それよりも明日っていうのは早すぎる気がする。
だが、俺にもその話題が来るわけで・・・
「俺らは何時ものメンバーで組むのか?」
「当ったり前だろ。そもそも、俺にはお前らほど親密な奴はいないからな。」
「おや?君はここでもにんげん付き合いがうまくいってないのかな?」
「ほっとけ!」
そこで周りにいた、ラウ、ナナ、ハルから笑いが起こる。
「そこ、笑うとこか?」
「そんなことよりも、これで組むとしたら誰がリーダーになるの?」
「そんなの決まってます。コウ様ですよ。」
「いいや。俺じゃだめだ。」
そこで舞を除くみんなから何故?とでも言いたげな視線が送られる。
「俺は魔力の制御が恐ろしく下手だ。それこそ下位魔法でもその制限された
魔力とやらを一発で使い切っちまうだろう。自分で言うのもちょっとあれだが、
俺はおそらくこの中で一番強いと自負している。だが、その分伴うリスクが大きい。
よって、俺はラウをリーダーに推薦する。こいつは馬鹿だが俺たちの中で最も
魔力操作に長けている。他の部分は俺たちが全力で援護すればいい。」
「それには僕も賛成だね。彼は馬鹿だけど。」
「コウ様がそう仰るんでしたら不本意ながら賛成です。」
「言ってることは最もなのよねぇ。馬鹿なのが問題だけど。」
「なあ?人のことをそう馬鹿馬鹿言わないでくれるか?
最近、その言葉であまり傷ついていない自分が怖い。そのうち快感に変わりそうだ。」
今度はラウにみんなから冷た~い視線が向けられる。
でも、流石にかわいそうに思ったので、適当に取り繕いその場を納めた。
そして、明日は早いので何時ものようにみんなで飯を食い、さっさと寝た。
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~翌日、戦祭り当日~
「ではみなさん、祭りを た の し も う ZE☆」
校長の、敬語と暑苦しさが絶妙なハーモニーをかもし出す話が終わり、
次に会長さんが観客席が更に増設され、注目を浴び易くなった闘技場
のステージで挨拶をする。
「え、えっと、み、みなさん!!今日は待ちに待った戦祭り当日ですっ!!
悔いの残らないよう全力をつくしましょう!!」
校長に習ってか手短に言葉を残しかえる会長さん。
やはり大勢の前は苦手らしい。あれでよく会長を続けられる。
色々大変そうだが頑張ろう。
鋼嗣はそう思いながら、観客席に座って、手に持ったコップの中の水を飲み干した。
作「登場キャラ増えすぎた。」
コウ「少し・・な。」
作「なんだよその間は!」
舞「そんなことよりやっと言葉が直ったぁ~。」
作「・・・・それは良かったな。」
舞「ひらがな口調は大変だよ。」
作「書くときにも何となくストレス溜まるしな。
それに読者の皆さんが読みずらい。」
コウ「中途半端ですが、本日はここで終了です。」
作「最近、ここでの落ちが・・・」
舞「ある意味大変な事になっているよね。」
追記
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