第1章・11話 神転入
最近、評価やアクセス数がうなぎのぼりで一人画面を見てニヤニヤ
している作者のFree Flyです。
それよりも本編をどうぞ。
「今日はお前らに良い知らせがあるぞ。なんとだな・・・」
少しためてレイトが言う。
「今日は転校生がいる!!そして喜べ男子ども、転校生は女子だ。」
レイトが言ったとたんクラスが騒がしくなる。
朝っぱらからざわついてたのはこれのせいだったんだな。
俺たちもいつも通りにみんなで食事を取り、教室に向かう途中で
噂話を聞いた。だがまあ俺はその転校生とやらを知ってるんだがな。
「よ~し、入ってきていいぞ。」
ガラッとドアを開けてきたのはとても舞には見えなかった。
背と顔つきはあまり変わっていないが驚いたのは濃い目で、
少し長いセミロングの蒼い髪、それと同じく片方だけが
髪と同じく濃い蒼でもう片方が薄いスカイブルーだったことだ。
元の世界では黒髪に黒目だったので違和感がある。
そしてやはり女性らしい特徴も出ていた。何が、とは言わないが。
「キズチ・マイです。マイが名前ですのでそうお呼び下さい。
これから宜しくお願いしますね。」
可愛らしくぺこりとお辞儀する舞。その瞬間に騒ぐ男子ども。
男の姿の時ですらそれなりの人気があったので女になった今では
余計に人気が出るのだろう。親友が男から女に代わるというのは
ずいぶん複雑な感じだ。
友達が急にニューハーフに変わった時もこんな気持ちなのだろうか。
そう考えつつも思考の海に沈む前に意識をすくい上げ前に向ける。
「では席は・・めんどくさい何処でもいいから好きなとこ座れ。」
おいおい教師がいいのかそれで。
みんなが思っているであろう事を思いながらも舞の動きを追った。
なんとあいつはこちらに向かって来たではないか。
嬉しいのだが明らかに面倒なことになりそうなので、
なるべく俺の隣の席には来て欲しくない。
「じゃあここにしま~す。」
奴は俺の期待を裏切り空いている方の席へ座りやがった。
何だかんだいっても嬉しいんだけどな。
「やあコウ。お久しぶり。」
「ああ、一日ぶりだな。」
「そういう時は会いたかったぜの一言ぐらい言って欲しいな。
せっかくの親友との再会なんだから。」
俺たちのこの会話を聞いて再びざわざわする教室。
予想通りに面倒なことになった。
授業終わったら逃げるか・・
「ではそろそろ時間なので授業を開始する。」
レイトの授業が始まった。
・・・・終わってからが勝負だな。これは。
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「ではこれで授業を終了する。復習を忘れるなよ。」
レイトが終わりを宣言したと同時に生徒たちが集まってきた。
「おいコウジ、お前あの子とどんな関係なんだ?」
「もしかして付き合ってるの?」
「かわいいね!」
「やるな~。」
「ぼくとお付き合いしませんか?」
「実験台になってください。」
何か時々質問じゃない言葉が聞こえたがそれらを全て無視して
何時ものメンバーと舞を連れて教室を脱出する。
「コウ様、この子は誰ですか?知り合いみたいですが。」
「俺も気になるな。」
「もしかしてあんたの彼女とか?でもそれはないわよねぇ。
あんたにはいろいろと事情があるし。」
ここでも質問攻めにあったのでとりあえず抑える。
「まあ待て、舞については会長さんも含めて色々話す。」
そこから、いるか分からなかったが会長さんの居る確率が高い、
魔法研究部の部室に向かう。
「ここにいると良いんだが・・・」
そう言いつつ部屋を開けて中に入る。
「あら、どうしたのこんなに朝早くから。それにその子は?」
「今話す。結構重要なことだ。」
会長さんがいたことに安堵しながらも話をすることにした。
「こいつは創薙 舞。俺の親友だ。そして・・・
「神様で~す。」
「「「「・・・・」」」」
そりゃいきなり神様とか言われたらこいつ頭大丈夫か?
って目で見られるわな。
少なくとも俺だったら精神科へ行く事をおススメする。
「本当だぞ?。今は力を抑えているだけで本来の姿は最高神。
ゼウスやジュピターなどと呼ばれている。」
「マジか?」
「ああ。マジだ。」
「本当の本当?」
「本当だってば。俺のことを知ってる時点で少しは怪しめ。
それにさっき教室での会話で一日ぶりだなって言ってただろうが。
こいつが異常な何かでなきゃ、昨日転校生と会話できるわけないだろう。
しかもその姿を誰も見てないんだからな。」
「信じられないなら何か証拠を見せてあげようか?」
髪をいじりながら舞が言った。
「「「「証拠?」」」」
「そう。誰か1人の心を読んであげるよ。これなら信用できる?」
「ええ、大丈夫だけど誰の心を読むの?」
「一番影響が出なさそうな君にするよ。」
指差されたのは会長さん。
「え?私?」
「ちょっと失礼。」
そう言って舞が背伸びをして会長さんの頭に触る。
そして手が淡く光り輝いた。俺が何か能力を貰う時と同じ光だ。
力を抑えているといってもこの程度はできるらしい。
「ほう・・これはまた。」
「あ・・う・・」
「これで終了。」
作業が終わったのか今度は確認作業のためか、
会長さんにぼそぼそと耳打ちしている。
「今言ったのであってたかな?」
聞かれた会長さんは頬を真っ赤にしながら青い顔する、
という妙技をしていた。
・・・・どうすれば出来るのだろう?
「ええ、まあ。」
よっぽど思い出したくないことを言われたんだろうな、
と思いつつ舞に話しかける。
「何したんだ?」
「ちょっと心を覗かせてもらっただけだよ。」
「ふ~ん。で今ので分かったと思うがこいつは本物の神だ。
俺が異世界人と知っている人にしか正体をばらしてはいけない
らしいから俺のこと同様なるべく他言無用で頼む。」
「そういうこと。改めて宜しくね。あと変に接しなくて良いから。
今の僕は一般人程度の力しか使えないからね。」
固まってしまったみんなの緊張をほぐす様に気さくに話しかける。
真っ先に硬直が解けたのはナナだった。
「私はナナ・エリス・エンプティー、宜しくね。」
「うん分かった。ナナだね。ありがとう。」
舞は嬉しそうだった。
やっぱり神というのは孤独なものなのだろうか?
そう思いつつも舞を見守る。
その後はみんなも打ち解けて自己紹介をして楽しく談笑した。
「あっ、そうだコウジくん。」
「ん?なんだ?」
「今日の昼休み頃、生徒会室に来て頂戴。お昼ご飯も兼ねて
他の生徒会メンバーに紹介するわ。それと仕事の説明もね。」
「りょ~かい。昼飯前に行きゃいいんだな?」
「ええ、昨日あげたカードも忘れずにね。
生徒会室は闘技場近くの別館にあるから。」
そろそろ授業が始まってしまうので大急ぎで教室に向かう。
「舞。ありがとな。」
「どうしたんだい?急に。」
「いやあ、その、な。
この世界でも中々楽しくやれてっからな。
それにお前もいるし。本当にありがとう。」
さらっと言ったが中々恥ずかしいセリフだ。
「礼を言うのはこちらもだよ。僕の都合に付きあってくれて。」
「お互い様だな。」
「だね。」
そう言いながらも急いで教室に向かう。
急いでいせいか舞の呟きを聞き逃してしてしまった。
舞が「本当に感謝しているよ。コウ。」と恥ずかしそうに言ったのを。
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~昼休み~
「ようやく授業が終わった。」
伸びをしながら席を立つ。
「そういえばコウジは生徒会の方に招待されてたから
一緒に食べれないんだっけ。」
「ああ、そんなに長引かないはずだから直ぐ戻ってくるって。」
「そういえば舞とハル以外は俺のことをコウジって呼んでるよな?
それじゃ固っくるしいから好きな風に呼んでくれていいぞ?」
「じゃ、私はコウジちゃんって呼ばせてもらおうかしら。」
「何かお前がその呼び方だと何か違和感があるな。でもまあいいか。」
ナナに怒られそうだったのでその呼び方を許しといた。
この時はその呼び方に関して違和感は感じなかったが後ほど思い出す事になる。
「俺はコウジたんで・・いや、やっぱりコウジのままでいいや。」
その呼び方はあんまりだったので一睨みして黙らせといた。
「んじゃ、そろそろいってくるわ。」
「行ってらっしゃ~い。」
舞に声をかけられ教室を出る。
(そういや闘技場の近くって言ってたな。)
会長さんの行っていたことを思い出しそれらしき建物を探す。
生徒会の建物と思しきものは直ぐに見つかった。
軽いビルみたいなものだったからとても目立った。
それ以外の建物は見られないのでおそらくこれだろう。
「こんちは~、臨時生徒会の者だが誰かいないか~。」
窓口があったのでそこに尋ねた。すると奥からニュッと寮の前の小屋
の管理人と同じ人が出てきて、
「・・・カード。」
と言ってきたのでとりあえず会長さんに貰ったカードを差し出す。
「・・・はいよ。」
そう言いながら顎で扉をさす。入れということなのだろう。
さっき返してもらったカードにはOKと大きいはんこが押されていた。
ばあちゃんに礼を言って馬鹿でかい扉を押し開けて中に入る。
すると中からパーンという音と共にたくさんの紙が飛んで来た。
どうやらクラッカーを鳴らしたようだ。
「「「ようこそ!!生徒会へ!!」」」
会長さんと見たことない人×2がいた。
「この人たちの紹介はもう直ぐするから、とりあえず部屋に入って。」
入って直ぐのここは寮の一階よりも少し小さめだがかなりの広さを誇り、
数々の装飾品と高そうなものが置かれていた。
ここで立ち話もなんだから、ということなのだろう。
おとなしく着いて行くことにした。
何故だろう。厄介ごとの臭いしかしない。
作「今日は体育祭ですよ。体育祭。」
コウ「お前、運動得意なのか?」
作者「普通ぐらい。でもこれは予約投稿だから今ごろヒィヒィ言いながらやってますよ。多分。」
舞「今は時間が無いので、また次回お会いしましょう。」
作・コウ「さようなら~。」
追記
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