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第1章・5話 ギルド

昨日、評価をいただけました。

感謝感激です。最近アクセス数なども伸びてきているので

とても励みになります。お気に入りに登録してくださった方、

ポイントをいてれて下さった方、ありがとうございます。

これからもがんばるのでよろしくお願いします。


では、どうぞ。

「おいおい、ここは何処のホテルだよ。」

「ああ、まったくだ。学生の泊まるとこかね、ここは。」


そう言いたくなるのも分かって欲しい。

なんせ、見た目は普通のアパートっぽいのに中は高級ホテルさながら

シャンデリアやら従業員みたいな人がいたりとか、とにかく凄かった。

やっぱり、ここの創設者は馬鹿で決定らしい。


「さて、とりあえずは部屋に行ってみますか。」

「だな。それよりも俺は少し用事が・・・」


ガシィッ


鼻息荒くも、早速馬鹿ラウが寮を出ようとしたので首をつかんだ。


「まあ、マテや。俺はお前を犯罪者、

もしくは尊い犠牲者になって欲しくはないんだ。だから、な?」

「待て待て、今はナナもいないし何時ものあれは出来ないって、

だから、ちょっ、まっ・・・・・・


「なめるなよ。

{如月護身流体術 秘奥 幻武無双}!」


二人に分身する。


「お前なあ!秘奥なんてのは軽々しく見せるもんじゃないっ!

だから早くもとに戻れ!な?な?」


突っ込みの為だけに秘奥を使って2人に分身したコウジに向かってラウが

逆に全力で突っ込む。


「「気にするな、見ただけでまねなんて出来やしないし、

まだまだ全力じゃないからな。それよりも、逝っとくか。」」

「字が、字が違うって、・・・おPIいえwヴぃz   ガクッ・・・」

「「1人でもコンビネーションアタックは出来るのだよ。ラウ君。」」


分身した俺により高速のラッシュをくらってダウンするラウ。

そんなラウを引きずって受付っぽいところに行ってみる。

たしかパンフレットにはここで登録みたいなのをしなければならない、

って書いてあった気がした。


「すまない。誰かいるか?888号室の鍵を預かったんだが。」

「は~い。」


元気な声とともに黒髪ポニーテールの受付嬢らしき人物が出てきた。

ここでの従業員の服装は女性がウェイトレスっぽいやつで男性は

執事服っぽいやつで固定らしい。


「では、登録用の紙を出してください。」

「えっ、登録用の紙?」

「はい。ここの寮を使用する上での重要なもです。

それが無いと部屋をご利用することが出来ません。無くしちゃいましたか?」

「いや、そんなものは最初から貰った覚えが無くてな。」


う~ん、と悩む俺を見ていた受付嬢が何か思い出したのかカウンター

の中から何か書類を引っ張り出してきた。


「もしかして、あなたはコウジ キサラギさんですか?」

「ああ、そうだが。それが何か?」

「ええ、国王様より連絡があり、黒目黒髪の腰に綺麗な武器を装備している

美青年がきたら伝えておいてくれ、と。その伝言とは、ここの寮は自由に使

ってかまわん、というものでした。国王様からの伝言ですのでやっぱり紙は

必要ありません。ですが、そちらの方には頂かないと。」


俺に引きずられているラウを見ながら言う。


「そうだな、すまないな、ちょっと待ってくれ。今起こすから。」


美青年とは言いすぎだよ王様、と思いながらも

ラウの腹を軽く殴り意識を浮上させた。


「ごほっ、ごほっ、う~、ここ何処だ?んっ?」


寝起きのように脳みそが働かないようだったが、受付嬢を見た瞬間、

急に元気になり受付嬢に詰め寄った。


「すいません。今夜俺の部屋に来ませんk

「もう一回逝っとくか?」

「遠慮しときますっ!」

「だよな。俺も友人にあんな事するのは忍びないからな。」

「では、そちらの方も登録用の紙をお出し下さい。」

「紙?ああ。これのことか?」


そう言って、カバンの中からそれらしき紙を取り出す。


「ええ。それです。」


受付嬢は笑顔でそれを受け取り、なにやら書類の束に色々と書き込み

その中に貰った紙もつっこんだ。


「では、888号室ですね。八階にありますので、そちらに向かってください。」

「げっ、八階かよ。めんどくせぇ。」

「文句言ってないでさっさと行くぞ。」

「へいへい。」

「んじゃあ、ありがとな。」

「はい。行ってらっしゃいませ。」


笑顔で見送ってくれた。


「あっ、そうだ。最後に一ついいか?」


思い出したことがあったので行くといった手前、質問をした。


「ええ。いいですよ。」

「この鍵をくれた小屋では”ギルド”の依頼もまわしてくれるのか?

そこによった時にそれっぽいのを見たんでな。」

「はい。あの小屋でも受けることは出来ますが、あちらは緊急の場合か、

学園内でのトラブルが多いです。”ギルド”の一般的な依頼ならここで受

けることが出来ます。もっとも、直接こちらに届くことは少ないので実際

の依頼より日数がたっていますが。」

「ならついでに、”ギルド”について他にも知ってることを教えてくれないか。」


「お~い、さっさと行くんじゃなかったのか?」

「少し待っててくれ。」

「りょ~かい。」


先に行っていたラウから、催促があったので待っててもらうことにした。


「それで、その”ギルド”のことなんですが、まずは依頼を受けるにあたって

登録証名書などが必要になります。そして登録が終了したら、最初はHランク

からスタートします。そしてH、G、F、E、D、C、B、A、S、Lの順で

ランクが上がっていきます。ランクを上げるためには、自分と同じランクの依

頼を6回、または1つ上のランクなら5回、2つ上なら4回、と受ける依頼のランク

を上げるごとにランクアップに必要な回数が少なくなります。また、Bランク

以上の依頼を受けた場合は、必ず1つランクが上がります。」

「ああ、大体分かったが、最後のLランクって何だ?」

「Lランクとは、レジェンドのLです。このランクになるにはLランクの依頼

を受ければいいのですが、それをクリアするにはまさに伝説級の強さが必要に

なります。そもそも、Lランクの依頼なんて出たことがないですし。神様とか

ならなれるんじゃないですかね?」


笑いながらそんなことを言う受付嬢だが俺にとっては冗談じゃないかも知れない。


「あははは・・・」


乾いた笑いしか返せなかった。


「そ、それよりも、今ここで登録できるか?」

「はい、出来ますよ。」

「もうすでに登録証明書と紹介状なら持ってる。」


カバンから王様に貰った手紙と証明書をだして受付嬢に渡す。


「それなら話が早いですね。でも”ギルド”について何も知らないみたい

だったのに何でこれ持ってるんですか?」

「多分、その紹介状の中身を見れば分かると思う。」


がさごそと封筒をあさっていたが手紙を引っ張り出すことに成功したようで

中身を見ていた。

だが、何故か受付嬢はそれを見ていくうちにどんどん顔色が悪くなっていき

ついには


「す、すいませんでした。まさか”勇者”様とは知らず。」


丁寧に腰を折ってお辞儀してきた。


「気にするな。俺は普通に接してもらった方が嬉しい。まあ、俺は仮だけどな。

それに多分その中に、俺が”勇者”であることはあまり言いふらすな、

的なことが書いてあるんじゃないか?

王様は知っているのは少ない部下だけって言ってたし。」


言われて最後まで読み直す受付嬢。


「確かにそう書いてありました。

王様は私が受け付けることも考えていたんですかね?」

「何でだ?」

「ほら、ここに、{エナよ、おぬしが呼んでおろうと予想してこの手紙を書いた。

お主はわしの数少ない信用できる知り合いじゃからの。コウジのことを宜しく頼む}

、と書いてあります。言い遅れましたが私の名前は、エナ・ライフ・ローズって

いいます。以後お見知りおきを。」


王様!?あんたは予知能力持ってんのか!?

・・・そういやハルが持ってたじゃねえか。


「ああ、よろしくな。エナ。」

「はい。よろしく、ってそれよりもこの手紙によると、

実力はすでに確認済みなのでSランクから始めて欲しいって

書いてあるんですけど、どういう感じで実力を測ったんですか?」

「ああ、王国騎士団の隊長さんと戦わせられた。その時に隊長さんを

フルボッコにしてゴーレムを三枚降ろしにしてやったがな。」

「な、凄すぎですよ。王国騎士団の隊長はかなりの実力者でゴーレムは

Aランクにあたる魔獣ですよ。それに、王様が認めたなら問題無しです。」


Sランクで頼むって書いてあるのに俺Aランクのやつしか倒してないぞ?

細かい事は気にしないが。


「ふ~ん、そうだったのか。だから回りの兵士が騒いでたんだな。」

「反応薄いですね。」


さして興味なさげな俺の反応に呆れるエナ。

それよりも気になる事があったのでエナに聞いてみる。


「そういえばモンスターと魔獣の差は何なんだ?」

「モンスターはいわゆる野生のもので、魔獣とは人間によって召還されたもの、

あるいは高度な知能を持つもの。例えば有名なのでドラゴンとかですね。」


「そうだったんだな。俺なんて、最初の登場が派手すぎてモンスターに

勘違いされたからな。」

「ちなみにどんな?」

「空から落っこちてきて、地面に巨大なクレーターを作った。」

「生身で、ですか?」

「ああ、生身で、だ。」

「それは勘違いされますよ。」

「そんなもんかな?」

「そんなものです。」


二人で漫才みたいな会話をしていたら、

ラウが騒いでいるのが聞こえたので切り上げて向かうことにした。


「いろいろありがとな。じゃ、また今度。」

「ええ。行ってらっしゃいませ。」


二回目の笑顔での見送りを受けて、ラウの元まで向かう。


「お待たせ。行こうか。」

「本当、待ちくたびれて、腹が減っちまったぜ。」


とりあえず八回にある888号室を目指して歩き出した。





★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆





「「はあっ、はあっ、はあっ、あ、あの階段はマジでしゃれにならねぇ。」」


そう。ここ八階にある888号室に来るまでの間、ナナの言っていた様に

とんでもなく迷惑なトラップがたくさん仕掛けられていたのだ。


到着しそうな所で階段の段差が消えて油が流れてきてスタート地点までで戻される、

とか、下級のモンスターっぽいやつらが襲ってきたりとかとにかく普通では考えら

れないようなトラップがあった。本気でこの寮を消し飛ばそうかと考えたほどだ。


部屋について早々、意外と綺麗で学生が住むには豪華過ぎる部屋の中で一つだけ

無駄に目立つ何かよく分からん張り紙を発見したから読んでみたらそこには、


「やあ、到着おめでとう。あのトラップはもう動作しないよ。魔法によって

1人につき一回しか発動しないようになっているから。

でも巻き込まれはするからね。それじゃっ、楽しい学園生活を。

                             by校長」


そんな張り紙があったのだ。絶対に校長潰す。

と思いながら校長の代わりに紙を潰し、ゴミ箱にポイッ、しといた。


「コウジ、早く飯食いに行こうぜ。腹減った。」

「ああ、俺もそう思っていたところだ。」


よっこらせっと、年寄りみたいに立ち上がり、部屋から出た。

階段を下りている途中ガゴン、と嫌な音がして二人して振り向くと

俺らがされたときのように、階段の段差がなくなり滑り落ちてくる人と

油があった。俺は跳んで逃げようとしたがラウに服をつかまれ道ずれにされた。


「いつも俺1人では行かないぜ。」


無駄に爽やかに言うラウ。そんなラウを見て本当に勘弁して欲しいと思った。


そして、校長絶対に潰す、と固く固く誓ったのだった。



今回は少し無理やりかな~、と思ったんですが

ギルドの解説がはさめたので良かったです。


ではまた次回お会いしましょう。


追記

この作品のアンケートを作りました。URLはhttp://enq-maker.com/1WJVRIbです。ご協力お願いします。

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