序章・エピローグ
こんな小説を読んでくれている皆さん、更新遅れてスイマセンでした。
これからも度々更新が遅れる事があると思うので御了承下さい。
今回はまたまた主人公がパワーUPします。
ようやく学園偏に入れます。
それとエピローグと言っても序章の、ですよ。
急いで書いたので少しおかしいかも知れませんがどうぞ。
「ふ~疲れた。」
ハルに城の中を案内してもらった。
案内してくれるのはいい、だが、あの変な生物や部屋
はなんだ?
クラゲとライオンとゴリラが混ざった様な気持ち悪い生物、
巨大な食虫植物(あれはもはや食人植物だった。)、
思い出すだけで気持ち悪くなる。
他にも入っただけで肩に人の重みを感じる部屋や
マッドサイエンティストみたいな爺さんがいたりとか
散々だった(解剖されかけた。)。
それに加えて今日こちらの世界に来たばかりで疲れが溜まっていたので
ベッドに横たわった瞬間、強烈な眠気が襲ってきた。
コンコン
音がした。
「コウジ?いるかの?」
「ああ、王様か、入ってくれ。」
眠い体に鞭打ち王の対応をすべくベッドから起き上がった。
「では、失礼するぞ。」
そう言って王が部屋に入ってきた。
その手には綺麗な装飾の施された鞘に納まっている刀があった。
「なんだそれ?この世界には刀が無かったみたいだが。」
「こいつは初代勇者が魔王討伐をした時の妖刀じゃよ。何千年も昔、
名工が魂を込めて死ぬまで打ち続けたと言われる名刀じゃ。」
「勇者が妖刀かよ。」
「細かいことは気にするな、こいつは使用者が弱れば弱るほど
切れ味と威力が上がっていくんじゃ。」
「おお、マジで妖刀だな。」
「こいつをおぬしにやろうと思ってな。
もうすでに学園の手配が整ったからそれの餞別じゃ。」
言って王は刀を投げてよこした。
「いいのかよ、こんなもん貰って。」
「使えるのはお主だけなんじゃ、
我が国の宝じゃが使える者が使った方が良かろうて。」
「そういうなら貰っとくよ。こいつに名前はあるか?
名刀なら名があってもおかしくないからな。」
「おお、そうじゃった。そいつの名は陽影じゃ。
名前の由来は、その美しさにある。」
言われて俺は刀を鞘から抜いてみた。
「すげぇ。」
そこには一種の完成された何かがあった。
美しい真っ白な刀身に正反対の夜を切り抜いような漆黒の波紋。
柄の所には太陽と月の装飾が施されていて、そこには
赤と青の宝石みたいなのが埋め込まれていた。
声を失うには十分すぎる美しさだった。
「わしもそれを見た時は、感動した。
どうすればこんな刀が打てるもんかと思ったわい。」
「ありがとうな王様。」
「何か言葉遣いと呼び方があっておらんのう。まあよいか。」
「そういえばさっき、学園の手配が済んだと言ってたが
いつ出発するんだ?」
「そのことならいつでも良いぞ。今日中にでも出発できる。」
「そうか、でも出発は明日の朝ぐらいにしてくれないか?
今日は色々ありすぎて疲れてんだ。」
「ならゆっくり休むことじゃ。」
「そうさせてもらうとするよ。」
「では、わしはそろそろ戻るとするかの。」
「おう」
部屋を出て行こうとした王様だが不意に何かを思い出したようで
急に振り向いた。
「おっと、もう一つお主にしらせがあった。」
「何だ?」
「”ギルド”の登録が済んだからそれも伝えようと思ってたんじゃ。
すっかり忘れておったわい。」
なにやら懐からカードと手紙のようなものを取り出して
渡してきた。
「これは?」
「”ギルド”の登録証明証とわしの書いた紹介状じゃ。
それがあればかなりの優遇が受けられる。
詳しいことは”ギルド”のものから聞いてくれ。」
「何から何まで悪いな。」
「お主らしくないのう、
お主は自分に出来る事をしてくれればそれでいいんじゃ。
わしもわしに出来る事をする。」
「そっか、じゃあまた明日。」
「うむ、では改めて失礼する。」
王様から貰った物をひとまず机の上に放置し、
ベッドに倒れこんだ、辺りはすっかり暗くなってきている為
また直ぐに眠気が襲ってきた。
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次の日俺はいつもの癖で5時前に起きてしまい、
暇していたので体を動かそうと昨日隊長さんと戦った
コロッセオに向かうことにした。
一応”勇者”ということは広まっていないのでお手伝いさん
の人たちも気軽に話しかけてくれた。
コロッセオに到着し、
まずは準備運動を使用とした時、舞から念話が入った。
《ねえねえ、コウ~。》
(何だよ、気持ち悪い声出して。)
《ぬっ、気持ち悪いとは失礼な。
今日は君にお願いがあってね、それで連絡たんだ。》
(今度は言ったい何なんだ?)
《なに、簡単さ君に僕の使いになってほしい。》
(は?使い?神の使いにでもするってのか?)
《そう、その通りだよ。
使いになれば、君は”世界”から神として認識されな
くて済むし、君の魔力や神力がさらに桁外れになる。
その上、能力の制限が一部解除されて寿命もまた伸びる。》
(俺が更に人から外れていく・・・)
《じゃ、そゆことで。よろしく~♪》
(ゑ?待て、俺に拒否権は?)
《そんなものは最初っからあるわけないじゃないか~♪》
(お前さっきお願いって言ってたのに強制かー!)
舞に突っ込みを入れた瞬間、俺の体がピカッ、と光った。
「これはもしかして・・・また俺が神への一歩を・・・」
《これでOK、また一歩神に近づいたね。》
「くそっ。」
《まあまあ、何かしてごらんよ。》
言われたので、元の世界にいた時からやろうとしていたことをやってみる。
「あれできるかな?」
《あれ?随分昔にきみがいってたやつかい?》
「そうだ。馬鹿親父で3人、馬鹿爺で4人が限界だった、あの技を。」
《ちなみにコウは二人が限界だったよね。》
「ああ、今の俺ならどのくらいいけるか分からないがな。」
言って構える。
「では、早速。
{如月護身流体術 秘奥 幻武無双}」
言った瞬間鋼嗣が2人に分身した。
《おお、すごいね。》
「「まだまだ。」」
更に魔力と気を使い身体能力を上げ、
次々に分身、ついには100人を超えた。
「「「「うわお、俺自身ビックリだぜ」」」」
《100人とはやるね、そこまでいけば神にも通用するんじゃないか?》
おどけた様に問う舞。心の中でだが。
「どうだか、神様に向かう気は無いさ。」
そんな舞の問いに分身を解いて答える。
《でも、元の世界で二人に分身出来ただけでもすごいとおもう。》
「うるせいっ。どうせ俺は人外だ。」
《ははっ、君は既に神なみだよ。》
「笑えない冗談だ。」
《今更なんだけどさ、護身ってついてるのに少し過剰防衛じゃないかい?》
「それは俺も爺に聞いたことがあるんだが、爺いわく、
{やられたら殺り返す、やられてなくても殺っちまえ、
護身はあくまで名目だ。それは気にしたら負けなんだよ。}
とか言ってやがった。」
《と、とんでもないお祖父さんだね。》
「ああ、でなければ今の俺はないからな。」
《おっ、そろそろお呼びがかかったようだよ。》
コロッセオの端から兵士が来た
「それじゃあ、行くとしますか。」
「コウジ様、ご飯の用意ができました。王様方がお待ちです。お急ぎ下さい。」
「はいよ。」
玉座のあった部屋の近くにある王族専用の食堂のような所で少し早めの朝食を取ることになった。
テーブルについて料理が来るまでの間、ハルや王様と会話をすることにした。
「なあ、ハル。お前はどうするんだ?」
「どう、と言われますと?」
「学園のことだよ。お前が補助してくれるって言ってたけど
俺が学園にいたらそれも出来くなっちまうだろう。」
「その事でしたら、すでにお父様に話してありますよ。
私も一緒にいきます。」
「えっ?いいのかよそんなことして。」
「大丈夫じゃ、ハルピュアにとってもいい経験になるじゃろうて、
それにお主と一緒にいくと言って聞かなかったしのう。」
「なっっ!それは~その~えっと、」
「そうか、それは嬉しいな。俺なんかに付いて来てくれるなんて。」
「はい、私も一緒に行けてうれしいです。」
本当にうれしそうな笑顔で言うハル。
「普通の学園生活になりますように・・・。」
誰にも聞き取られないように小さく呟く。
だが、王様だけがこっちを見て苦笑いしていた。
どうやら聞き取られたようだ。
一体何者なんだろう。
~きみに平穏などあるわけ無いだろう(笑) by作者~
またあの悪魔のテロップが流れてきた。
俺はあえてそれを無視して、無理やり話を進めた。
「な、なあハル、学園って基本的に何をするところなんだ?」
「学園はですね、魔法に関することと普通の勉強、それに
ある程度の武術、あと、王国騎士団を目指している人が受ける
特別訓練など大抵のことは教えてくれます。」
「それなら俺も十分に楽しめそうだ。」
「フォッ、フォッ、フォッ、楽しんで来るんじゃな。
ハルピュアもの、めったに無い機会じゃから。」
「おう、楽しんでくる。」
「折角の機会ですからね。」
「うむ。」
そんな話をしているうちに料理が出てきた。
いかにも金のかかったっぽい料理だ。味も見た目通りうまかった。
そして王様たちとの楽しいおしゃべりも直ぐに終わり、
いよいよ学園へ行くことになった。
「では気をつけての。コウジ、ハルピュア。」
豪華な馬車に乗り込み待機しているとき外から
王様に別れの言葉をかけられた。
「おう、行ってくるぜ。いろいろありがとな。」
「行ってまいります。」
2人して返事をした。
「うむ、行って来い。」
王様と数人の兵士に見送られて、学園へ出発した。
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「ようやく到着したな。」
「ええそうですね。」
馬車に乗ることおよそ3時間。それほど離れてはいないようだ。
表面上は何事も無く無事に学園に着いた。
(実際は来るまでの間にモンスターに襲われそうになったが
そのたびに鋼嗣が魔法の練習の的にしていたので誰も気付く
事は無かった。ちなみに、ここに来るまでの間に鋼嗣は
全属性の魔法を発動できるようにはなっていた。)
周りにはすごい人数の人がせめぎあっていた。
「まずは何処に向かえばいいんだ?」
「多分、受付だと思うんですが・・場所が・・」
「なら周りの奴らについていくか。」
「そうですね。では、行きましょうか。」
しばらくの間はぐれないようにしながら人の波に流されていった。
そして歩くこと数分、ようやく受付らしきところに着いた。
「受付をしてきますね。」
そう言って受付に向かうハル。
しかしその途中で貴族っぽい格好のやつにぶつかってしまい、
腕をつかまれた。
「何処まで俺の平穏を壊せば気が済むんだ?この世界は。」
しょうがなく助けに行くことにする。
「お嬢さん。ぶつかったらとりあえずは謝りましょうよ。」
「そっちからぶつかってきたのでしょう、謝るのはあなたの方ですよ。」
「素直に謝ってくださいよ、
でないとうっかりと手が出てしまいますからねぇ。」
行って平手打ちをしようとした男の顔面をを手加減してぶん殴った。
「へぶっ。」
変な声を上げて吹っ飛んでいった。ざまあ。
「きみ、僕を誰だと思っているんだい。
ぼくはね、上級貴族n
むかついたので続けさせずにまたぶん殴ってやった。
「ーー僕を怒らせたね、この代償高くつくよ。」
「ああ?うるさい黙ってろお坊ちゃん。」
「きみ、許さないよ!」
少し怒ったそぶりを見せる男。
「我が前に立ちはだかる敵を無効化せよ {クリアーウォール}!」
「えっ、結界魔法?」
ハルが驚いた顔をしている。
男が詠唱した瞬間、俺と男の周りに透明なバリアみたいなのが出来た。
「ふふ、ここは発動者以外の者が魔法を発動することが出来ない
結界だ。さあ、謝るなら今のうちだよ。君たち。」
「コウ様!」
「大丈夫だよ。こんなの。」
「なっ。こんなのだって、ふざけるのも大概にしてほしいね。
風よ、我に宿りてその力を示せ {ウィンドカッター}!」
何もせずにその場に立ちつくす俺。
「コウ様!避けてください!」
「ふははは、死ねぇ!」
直撃。辺りに砂煙が立ち込める。
しかし俺は無傷。煙の中から無傷の俺が姿を現したとき、
「良かった。」
春が安堵の声を漏らす。
「何っ!魔法は使えないはずなのに、一体何を。」
「何もしてないさ、あんな攻撃避けるに値しない。
今度はこっちの番だ。行くぞ!
{如月護身流剣術攻式弐ノ型 鎧透}!」
鎧透は実際の10%の威力の斬撃を相手の神経に直接ぶち込む技だ。
流石に陽影だと殺してしまいかねないので木刀を創り、それで攻撃した。
「がああああ!!」
今までに味わったことの無い痛みが相手の体を駆け巡る。
痛みに耐え切れずに男は気絶した。
それと同時に結界が消滅しハルが駆け寄ってきた。
「大丈夫ですか?お怪我はありませんか?」
「ああ、何処もなんとも無いし平気だ。」
「そうですか、では改めて受付をしましょう。」
周りが何か騒いでいたがそんなものはお構いなしに、
引きつった笑いを浮かべた受付のお姉さんに受付をしてもらい、
なんとか中に入れた。
「では、体育館へお進み下さい。」
途中の案内人に案内されて、入学式(入園式?)の会場へと向かった。
「いよいよですね。」
「ああ、学園生活、どうなるのかな。」
もといた世界ではまともな学校生活を送れなかったので
今度こそ普通で平穏な学園生活を送ろうと決意する鋼嗣であった。
いかがでしたか?
しばらく更新が出来なかったので報告し損ねましたが、
この小説のPVが6000オーバー、ユニークが1200オーバー
になりました。
まだまだ少ないですが皆様のおかげです。ありがとうございます。
毎日更新できないだけで1日あたり5分の1程度のアクセスしかないんですよね。
これからもがんばっていくのでよろしくお願いします。
追記
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