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転生ヒロインの学院生活  作者: 笛伊豆
第一章 始まりの部屋
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7.登院

 色々と世話になったお姉さんは、しばらくすると必要なメダルを集めて「始まりの教室」を去っていった。

 と言っても別に違う学院に移るわけじゃなくて本科、つまりテレジア王立貴族学院の本校? に通うんだけどね。


 実は、私や入学試験をトチッた人たちがいるのは学院の一部ではあるけれど、本科とは別の場所だ。

 テレジア王立貴族学院はお城を改装した建物なんだけど「始まりの教室」は元は離宮だったらしい。

 ここで説明しておくと、テレジア王立貴族学院は私の前世の人が知っていたいわゆる「学校」とは施設・設備が違う。

 「学校」って子供達を集めて教育するために特化した建物や設備があるというよりは、そのために建てられた専用の施設らしい。

 具体的には同じ大きさの「教室」がいくつもあったり、それぞれ専用の教育を施すための教室があったり。

 運動場や体育館といった肉体作りのための設備も揃えていたみたい。


 でもテレジア王国がそんな施設をわざわざ造るはずがない。

 そもそも貴族の子弟しか教育しないんだから、そんなに収容する人数はいない。

 しかも実践教育の場だから、元はお城だった建物は現場として丁度いい。

 ということで、使われなくなった昔のお城を校舎? として再利用しているとか。


 学院の本科、つまり正式な生徒が学ぶ建物は本殿で、いくつかある離宮がそれ以外の用途に使われている。

 私みたいなのは敷地の端の方にある離宮にしか入れない。というよりは出られない。

 本科とは生け垣で分けられていて向こうには行けないのよ。

 ただし、出られないと言っても私たちは離宮に住んでいるわけではなくて生徒はみんな通いだ。


 これは私の前世の人と同じなんだけど、前世の女子高生って自分の家から通学していたらしい。

 電車っていう、科学の力とかで動く巨大な乗り物に毎日乗っていたというから贅沢よね。

 テレジア王国にはそんなものはないから、私を含めた生徒は基本、徒歩通院になる。

 高位貴族の方々は馬車らしいけど、私たちは禁止だ。

 だって混雑して酷い事になるのが目に見えているし。

 大体、男爵令嬢風情の通学に馬車を仕立てられるほど裕福じゃない。

 ああいうのはどこに行くのでも近侍や侍女がついているような人たちだけだ。

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