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転生ヒロインの学院生活  作者: 笛伊豆
第一章 始まりの部屋
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6.全部駄目?

 お姉さんに言われて事務の人に聞いたら私の至らなかった点を教えて貰えた。

 まずは実技。

 礼儀(マナー)全般が駄目だそうだ。

 (カーテシー)から始まってお食事やお茶会での動作、参加者の序列に応じた対応、果ては歩いたり立ったりする姿勢に至るまで全部駄目だった。


「酷い」

「仕方ないわよ。今まで正式に習ってなかったんだから」

 お姉さんの話では貴族令嬢が身につけるべき「型」があって、それに沿っているかどうかが問題らしい。

 上手いとか下手とかいうのは基礎が出来て初めて問題になるとか。

「型に沿っていればいいんですか」

「最低限ね。もちろん高位の貴族の方はもっと洗練されているけど、私たちはそこまでは要求されていない」

 下位貴族のレベルまで出来ればいいらしい。


 それはそうか。

 学院で普通に過ごせればいいのだ。

 別に宮廷に上るわけではない。


「要するに、学院内にいらっしゃる高位貴族の方々からみて見苦しくない、というよりはお目をこぼしして頂ける程度になれということらしいわ」

「ああ、なるほど。失礼がないようにと」

礼儀(マナー)ってそういうものだから」

 つまり、今の私はそれすら出来てないわけか。

 一応、男爵家で礼儀(マナー)を学んだつもりだったんだけどな。


「それ、多分下級貴族の平民に対する知識だと思うよ。

 貴族同士の礼儀(マナー)とは全然違うから」

「ああ、確かに」

 私に教えてくれた家庭教師、というよりは先生って、どうみても下級貴族だったもんね。

 しかも片手間くさかった。

 私の前世の言葉で言うと「バイト」って奴?


「ここで教えて貰えるんだから。身につくかどうかは自分次第だけどね」

 お姉さんはそう言って実演してみせてくれた。

 ちなみにお姉さんも学院に来た頃は出来なかったけど、頑張ってメダルを頂いたそうだ。

 うーん。

 何というか「まあ、いいでしょう」みたいな感想だな。

 でも、逆に言えばその程度が出来ればメダルを頂けるということだ。

 よし、頑張ろう。


「他にも貴族階級の一般教養とか文化的な技能の習得もあるわよ。楽器演奏とか」

 先は遠そう(泣)。

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