表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生ヒロインの学院生活  作者: 笛伊豆
第一章 始まりの部屋
5/371

4.平民臭がする

 入学早々指示されたところのお部屋に行って見たけど、中に居たのは年齢がまちまちな雑多な集団だった。

 もちろん女性だけ。

 男はまた別の集団になるらしい。

 そもそも貴族家の者が男女同席するのは食事とか儀式の時くらいなのよ。


 そこは元は食堂か何かだったらしくて、板張りのだだっ広いだけの部屋だった。

 テーブルと椅子が点在していてドレスを着た女性たちが腰掛けていた。

「あのう」

「あら、新入り?」

「ようこそ『始まりの部屋』に」

 心配していたような虐めや無視はなくて、みんな気軽に迎えてくれた。

 貴族だよね?

 聞いてみたら、やっぱりほとんどの人が下級貴族の、それも跡取りや将来実家で何かのお役につくわけではないお立場だった。


「まあ男爵家の」

「気にしないでいいというか、むしろここでの身分は高い方だから」

「私なんか父親が平民上がりの騎士よ。女子なのに一人っ子だからって貴族名鑑に登録されてしまって」


 やはり。

 皆さん、確かに貴族令嬢ではあるんだけど庶民くさいというか、イマイチ成りきれていないんだよね。

 私がそうだからよく判る。

 本物の貴族って、やっぱりどこか違うのよ。

 多分、生まれた時から貴族として育てられてきたからだと思う。

 本人の自覚の前に周囲というか家族の意識がそうなっていて、根本がそれで出来ているんだろう。

 例えば平民と一緒に育ったり、そこまでいかなくても家族の中に将来平民になる者がいたりしたら、やっぱり本物の貴族にはなれないんだろうなあ。


 まあ、そんなことはいい。

 思いも掛けず仲良くしていただいたお仲間達によれば、この教室? は私のような入学テストでトチッた者のためにあるらしかった。

 あのテストに合格点を取れないようなレベルでは、とても他の方々と一緒に学んだりは出来ないということで、ここで勉強し直すことになるそうだ。

「ここで授業を受けるのですか?」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ