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転生ヒロインの学院生活  作者: 笛伊豆
第一章 始まりの部屋
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1.クラスなどというものはない!

 テレジア王立貴族学院。

 私はもちろん学院なる機関に入るのは初めてだ。

 でも私の前世の人は女子高生で、この女子高生という種族は「学校」とやらに所属していたようだ。

 前世では年少の人間が教育を受けるためにそういう機関に所属するのは常識だったらしくて、だから前世の私も特に疑問に思わず生活していた。

 そして、その前世の世界の常識で書かれた小説に出てくるテレジア王立貴族学院も、概ねその常識に沿った場所として描かれていたみたい。

 でもそれ、現実にはあり得ないのよね。


 例えば小説ではヒロイン(私)やエリザベスは「学年」とか「クラス」とかいう集団に所属してたんだけど、テレジア王立貴族学院にそんなものはなかった。

 「学年」は同じ年度に一緒に入学した生徒(教育を受ける者をそう呼ぶ)が所属する集団だ。

 人数が多いと学年の中で「クラス」と呼ばれるいくつかの集団に分かれる。

 同じクラスに所属する生徒は一緒に授業を受けたり演習をやったりする。

 この集団は基本的に1年はそのままだ。


 ここまでだけで全部間違っている。

 まず、テレジア王立貴族学院には「学年」などという制度はない。

 というのは生徒(これは同じ)は同じ日に一斉に入学する、ということはあり得ないからだ。

 少し考えただけでも判るけど、貴族の子弟は全員同じ月日に生まれるはずがない。

 貴族に限らず子供は一年中、バラバラに生まれてくる。

 それに別の人間なんだから能力や成長度合も色々だ。

 能力にも違いがある。

 例えばある人が十歳で出来ることは、別の人は七歳で可能かもしれないし十二歳にならないと出来ないかもしれない。

 そういう人たちを敢えて同じ歳になったときに集める必要ってある?

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― 新着の感想 ―
[一言] 逆に言うと、全国民をカバーする近現代の義務教育だと個々の習熟度に完全対応なんて無理だから現行の形式に整えられて来た訳ですよね…
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