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転生ヒロインの学院生活  作者: 笛伊豆
第一章 始まりの部屋

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10.私の一日

 私の一日の流れはこうだ。

 朝。

 夜明けと共に伯爵邸の隅に建っている使用人宿舎の2階のお部屋で目を覚ます。

 わざと雨戸を閉めないで、朝日が目に入るようにしてあるのよ。

 カーテン?

 そんな優雅な物はない!


 貴族のお嬢様にはあるまじきふるまいかもしれないけど、私には起こしに来てくれたり世話をしてくれるようなメイドや使用人がいないから自分で起きるしかない。

 それに孤児院生活が長かったから早起きは苦にならないし。


 寝間着にしている古びたドレスのまま外に出る。

 宿舎を出て裏にある井戸のところに行って水を汲んで頭から浴びる。

 これも慣れっこ。

 孤児院じゃ当たり前だったし。

 びしょ濡れのまま炊事場に行ってカーテンの後ろでドレスを脱ぎ、手ぬぐいで髪や身体を拭いてから用意してあるお仕着せを着る。

 そう、ここからの私は使用人だ!


 脱いだ夜着(ドレス)は洗濯場の籠に入れておく。

 冬はさすがに寒すぎるので、水を汲んできてお部屋で身体を拭くだけにしている。

 お風呂?

 そんなものを使うのは貴族のお嬢様だけだ。

 いや私も貴族令嬢ではあるんだけど(笑)。

 男爵家の庶子なんか平民に毛が生えただけだもんね。


 それから本邸に行って伯爵邸の使用人の皆さんに交じって食事の用意のお手伝いをしたりするんだけど、これは賄いの分だ。

 大半の皆さんは本邸のお掃除や洗濯、伯爵家の方のお世話などのお仕事で忙しい。

 だから少しでも加勢になればと。


 一仕事終わって使用人食堂に戻ってきた皆さんと一緒に食事してから宿舎のお部屋に戻り、外出用のドレスに着替えれば貴族のお嬢様に変身だ。

 お部屋には小さいけど鏡があるので、自分で髪を整えたり多少はお化粧したりする。

 これは男爵家で礼儀(マナー)として叩き込まれた。

 だってお世話をしてくれる使用人がいない淑女は自分でやるしかないでしょう。

 貴族令嬢がすっぴんとか髪の毛ボサボサで外出なんか出来ないし。


 身だしなみを自分で点検してからバスケットに作って貰ったお弁当を入れて学院に登院する。

 そこで授業を受けたり図書室で調べ物したり、お昼は食堂やガゼボでお弁当を食べたりして、暗くなる前に戻ってくる。


 お部屋でドレスを脱いで洗濯に出すために籠に入れ、お仕着せに着替えてから使用人の皆さんに交じって掃除したり色々用をたしたりするんだけと、簡単な事しかやらせて貰えないんだよね。

 本業ではない私は上手く出来ないことも多いし、失敗したら使用人の皆さんに迷惑をかけてしまうから。


 お食事の用意も手伝って、みんなで食事してから私はお部屋に引き上げる。

 やっぱり、一応は貴族のお嬢様である私が皆さんと一緒にいると緊張する人もいるみたいなので、なるべくお部屋に引っ込んでいることにしている。


 乾いた洗濯物がお部屋に届いているけど、雨が続くと生乾きのままなので大変だ。

 だからドレスや夜着は複数用意している。


 夜は習った事の復習とか明日持っていくものの準備とかしているうちに眠くなってくるので、適当なところで就寝。

 ちなみに私の前世の人が使っていたような便利な照明器具はないので明かりはランプだ。

 油がもったいないのであんまり夜更かしはしない。

 早寝早起きね。

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