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俺のすべらない話  作者: 弓 ゆみ太
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柿クリームソーダ

小噺を一つ


俺が喫茶店で働いていた時の話をするよ


ある時俺は同僚のもう一人と一緒に新メニューを開発するように言われたんだ


だけど、その言ってきた奴も上司ではなくて、ただの先輩で同僚だったのね


しかも1年間毎月の分のメニューを作ってくれって、


かなり無茶で理不尽な要求だったから、俺としては不満しかなかったのさ


そもそも新メニュー開発なんて、一番トップの料理人とかがするべきことで


一番下っ端の社員がやるもんじゃねーだろ、って俺は思ってたんだよ


で、更に俺と一緒に考えるパートナーになった奴も


ついこないだまで女子高生やってた、高校上がりの新人ってんだから


たまったもんじゃない


どうしようか、って考えた末に『もう適当に作るか』ってなったんだよ


で、考え出したのが『クリームソーダ作戦』


クリームソーダってあんじゃん、あれってメロンソーダにアイスクリーム乗せる


やつだけど、そのメロンソーダの代わりに色んなシロップと炭酸使ってさ


季節のフルーツソーダを量産してやれば1年分になるんじゃないか


って考えたんだよね


で、その女子高生上がりの竹山って女の子に各月の旬の果物を調べさせたんだよね


例えば5月イチゴ=イチゴクリームソーダ


みたいな感じでポンポン名前を上げてったんだよ


6月はさくらんぼ=さくらんぼクリームソーダ


7月はメロン=普通のメロンクリームソーダ


8月は…すいかで スイカクリームソーダ


9月は……ぶどうで ぶどうクリームソーダ!


俺がポンポン名前を上げていったら、竹山さんの目が段々丸くなっていったんだな


不審に思った俺は「どしたん?」って聞いてみたんだ


そしたら


「スイカクリームソーダとかぶどうクリームソーダって


これ、本当に美味しいんですかね?」



……盲点だった


アイデアを出すことだけに集中しすぎて、味のことを完全にわすれてたんだよ


俺があっけにとられてボーっとしてたら、竹山さんが聞いてきたんだよ


「で、9月は何ですか?」ってね


俺「……柿クリームソーダ」


……無言で顔見合わせて苦笑い



結局別のアイデアでメニューつくったんだけど


今考えたら、柿クリームソーダって一周回って飲んでみたいかもなぁ



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