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俺のすべらない話  作者: 弓 ゆみ太
108/117

クサオ男(くさお)②

小噺を一つ




前にしたクサ男とは違うクサ男の話




あれは俺が大学に入りたての頃だったな




クラス入ってすぐに違和感に気付いたんだ




あれ?このクラス??臭いぞ、ってね




で、周り見回したらみんなそんな顔してんのよ




だから、そんな顔のやつらと友達になって原因究明に奔走したんよ




したら居たのよ、新たなクサ男がさ




黒川(仮名)って言ったっけなぁ




そいつも前に話したクサ男と同じような感じらしくて




噂でまわってきた情報では、お風呂が嫌いらしい




毎日汗だくになって、同じ白いTシャツ着てんだよ




白いTシャツって毎日着続けると、原理は分からんけど




首周りから段々下に黒くなってくんだぜ




俺そいつ見てて初めて知ったわ




で、黒川には更に変わってるところがあってさ




恐ろしい程に虫マニアなんだよ




大学入学したての頃から、誰にも言われてないのに自主的に研究と称して




森に分け入って、汗だくになって訳分からん虫を捕まえてきて




はぁはぁしながら授業前に友達に自慢すんのよ




そんなやつだから、なるべく関わりたくないって最初は思って




距離を取ってたんだけど




ある時隣のクラスの可愛い系の女子がたまたま遊びに来てて




たまたま聞こえてきた一言に衝撃を受けたね




「なんかこのクラス男くさいね」ってさ




ちげーよ、男がくさいんじゃなくて、クサ男がくせーんだよ




って心の中で反論したんだけど、本人には伝えられなかったね




で、こりゃいかん、このままだとこのクラスの男子全員がモテなくなる




って危機感を覚えた俺は、仲の良かった友達数人と解決策について会議をしたんだ




どうすればクサ男を臭くなくできるか、ってさ




会議は紛糾したね




だって、本人いねーんだから、答え見つかるわけねーもん




で、最終的に風呂に入れるのは難しいから、




まずはあの毎日来てるTシャツをなんとかしようってことで話はついたんだ




で、みんなで寝る時とかに使ってるあんまり着なくなった




いわゆる二軍のTシャツを持ち寄ってプレゼントしようってことになったの




ドラゴンボールで言うところの元気玉みたいなもんだよね




まぁ二軍のTシャツでもあのくたびれきった黒ずみTシャツよりはマシだろうってさ




そいつは良い案だってみんな納得して、すぐ持ち寄って




俺らの中でも比較的黒川と話をしたことのある、大橋君って子に




その元気玉Tシャツを届けてもらうことにしたんだよ




頼む、って大橋君に渡して黒川の所に持ってく所をみんでみてたんだけど、




大橋君さ、一言二言黒川と話しただけで




元気玉Tシャツ渡さずに戻ってきちゃったんだよ




なんだ、なんだってみんなで大橋君を囲んで問いただしたところ一言




「大きなお世話、だってさ」




……




大きなお世話はお前だっつーの




結局作戦は失敗して俺らはずっとモテることなく




くっせ―4年間を過ごしたよ

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