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俺のすべらない話  作者: 弓 ゆみ太
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ショッキングピンクのTシャツ

小噺を一つ


俺が小学校高学年くらいの頃の話


その頃俺は一つの勘違いをしていたんだ


それは、ピンクの服を着た男はかっこいい、ってね


多分、キムタクとかがドラマで着てるのを見た、とか


当時女性ものと男性ものの垣根が壊れかけてきた時代で


男も美容院に行きだした頃だったから、完全にテレビの影響を受けたんだな


で、当時お小遣い制だった俺は、


金を貯めてジャスコでピンクのシャツを買ったんだよ


お母さんにいぶかしがられながらさ


それもショッキングピンクのやつを


もしかしたら軽く止められてたかもしれん


それでも勘違いした俺は止められなかったから


買ったばっかで嬉しくて、買ったその日にそれを着てお出かけしたんだよ


確か家の近くの古本屋だったと思う


で、そこで衝撃的な光景を目撃してしまうんだよ


なんとそこに40か50くらいのデブで茶髪の、明らかに勘違いしてます、って感じの


若作りおっさんがいて、着ちゃってたんだよ、そのショッキングピンクのTシャツを


俺は、それ見た瞬間泣きながらその場を離れたね


で、それからというもの一回もそのショッキングピンクのTシャツ着れんかったわ


だって、いつ、どこでペアルックになるか分かったもんじゃないからね


そのおっさんと


まあある意味勘違いから目が覚めて良かったのかもしれんけど…




悲しかったなぁ

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