第八幕 騒がしい日常
「何かもう色々疲れちゃった・・・」
私はテーブルに突っ伏しながら言う。
「そりゃいきなり一度に色々起きてるんですもの仕方が無いわ~」
アンジュは呑気にお母さんの持ってきたお菓子を食べていた。
それと私の分のジュースも・・・
「これから夏奈とカナリアさんはどうするの?」
「とりあえず家に帰って落ち着いて考えてみる・・・カナリアもその方が良いと思う・・・」
「うん・・・分かった・・・」
夏奈はカナリアさんを連れて帰って行く・・・
それを私は玄関まで見送った。
そして私は二階へ上がり自分の部屋に入る。
「アンジュ!!何で呑気にお菓子なんか食べてるのよ!!」
「えぇーだってお腹空いたんだもん・・・」
その瞬間アンジュのお腹から、ぐぅぅという音が鳴り響いた。
「ね?」
「ね?じゃない!!」
これじゃあ集中して話が出来ないだろうしアンジュには何か食べて貰おう・・・
「分かったよアンジュ・・・下に行ってお母さんに何か作って貰おう・・・」
「やったー!!」
アンジュは満面の笑みを浮かべながら下へと降りて行く。
「ちょっと待ってよー!!」
私も追いかけるように下へと降りて行く・・・
「ちょっとアンジュ!!」
「遅いわね杏雛」
「うるさい!!」
「あらあら二人共何か聞きたいことでもあるの?」
「違うよお腹空いたの・・・杏雛は朝ごはん食べたかもだけど私は寝てたからなんにも食べてないのよ」
「あぁ〜そういう事ね~なら今すぐ作ってあげるわ」
アンジュは私が来た時には既に椅子に座っていた。
私もその横に座る。
「んもぉ〜アンジュったら・・・呑気に・・・」
「今私達が深刻になっても仕方が無いのよ・・・あれは夏奈に任せて置いて私達は私達でやることをやらないといけないわ・・・」
「でも・・・」
「大丈夫よ夏奈を信じなさい・・・友達を信じられない訳じゃ無いでしょ?」
「う、うん・・・でm」
「は〜いお待たせーハチミツが沢山かかったホットケーキよ!!」
まただよー!?お母さんのタイミングいつもおかしいよ!!話の途中で来ちゃうんだもん!!
「作るの早いね・・・」
「そうでしょ!お母さんはこんなこともあろうかと準備してたからね!!」
「そ、そうなんだ・・・」
「はーい杏雛の分」
「私のも作ったの!?」
「朝のデザートよ」
朝のデザートなんて聞いたことないよ!?
「まぁ良いじゃない・・・ほら何だか子供が二人になったみたいでお母さん嬉しいんだから!!」
「ふぉんきなおかあしゃんね」
「それをアンジュが言う?」
アンジュの口元にハチミツが付いてる・・・
「アンジュ・・・口元汚れてるよーもぉー」
「まぁ杏雛がお姉ちゃんなのかしらー」
アンジュの口元に付いたハチミツを指で取りペロっと舐める。
「ねぇー杏雛〜その口元は何かしら?」
「え?」
アンジュは徐々に顔を近づけて来てそのまま____
「ちゅ・・・ペロ」
「ふぇ!?」
「ありがとうお姉ちゃん」
「ふぁ!?え!?いやちょ・・・え・・・」
「あらあらまぁー仲が良いわねー姉妹同士で・・・」
ほっぺたを舐められたー!!てかキスもされたー!!何なの!?私の口元にも付いてたの!?それなら普通に取って欲しかったよ!!
「杏雛って揶揄いがいがあるわね」
「もぉーアンジュのバカー」
これからはこれが日常になっていくのだろうか・・・
アンジュ一人が加わっただけでこれだけ変わるのか・・・
でも後のことを考えるとこのままじゃ無いんだろうな・・・
もう少し・・・こうした日常をおくっていたいな。