第十六幕 訂正
______金色の剣は少女の目の前で止まっていた。
それはアーサーが手を止めたのでは無い・・・
光を放つ石___その力でアーサーの動きは止まっていた。
「人のことを悪く言って楽しいの!?」
「杏雛!!」
後ろでアンジュの叫び声が聞こえる・・・
危険なことなのは分かってる・・・けど・・・
「私はあなたに腹が立ってます」
「賢者の石・・・ふははは貴様・・・そんな物を・・・しかしそんなもの一つで我の動きを封じれると?」
「私はあなたを倒したい訳じゃない・・・だけどカナリアさんへ言ったことは訂正して!!」
カナリアさんだって大切な人のために頑張っているんだ・・・それなら私も・・・
「訂正?ふっ訂正するところなんぞ何処にもないが?」
「杏雛!!危険よ!!」
「ごめんアンジュ・・・でも私・・・耐えきれなかった」
「賢者の石がどの程度の代物か確かめさせて貰おうか・・・」
そう言うとアーサーは金色の剣を私に振り下ろす。
その剣は何度も石の放つ光に止められていた。
私は怖くて目もまともに開けられない・・・
「エクスカリバーも賢者の石の力には抗えんか・・・ならば貴様にだけとっておきのモノを見せてやろう」
丁度他の人には見えない・・・アーサーと私だけが見える所から同じような金色の剣が出てくる。
その剣はゆっくりと私に向かっている。
「これが本来のエクスカリバーだ・・・賢者の石の力にも抗えるか確かめさせて貰おう・・・」
胸元にある石は光を放つ・・・
しかしその光の中を剣は進んでいた。
「賢者の石の力もこの程度か・・・」
剣先は私に触れそうなところで止まる・・・
「何か言いたいことはあるか?」
「・・・カナリアさんに言ったことを訂正はしてくれないんですか?」
体は震えていた。
けどその震えを必死に抑え私はそう言った・・・
「ふっ・・・それだけか・・・訂正はしないと言っただろ?さらばだ小娘・・・」
止まっていた剣は再び進み始める_____
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( ・∀・)
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