第2章
最初に驚いたのはー夏休み明けの、始業式がたった10分で終わったということと、始業式早々、一時間目から理科ということである。
そして、井草小での第一回目の授業が(記念すべき?)、太陽の観察という境遇に理解を示しつつある頃、休み時間となったーが。
チャイムが鳴り終わった次の瞬間!
49人全員参考書を片手に、大きく3つに分かれる。
私はいつも通りの清楚な雰囲気を醸し出しつつ、突然の出来事にひどく驚いていた。
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そしてーそうこうしているうちに、下校時刻となった。
「………はあ」
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正直、自分のことってよく分からない。
ずぼらだ、と思うこともあるし、母親からはよく几帳面だと言われる。
感情が薄いと笑われることもあれば、涙もろかったりする。
辛抱強い、と感じることもあれば、せっかちだ、と指摘されることもー
あと、こんなこともあった。
理科のプリントが配られ、1枚くるはずのプリントが2枚もきたのだ。どうしようかと悩み、前に届けるのが途方もなく面倒に感じたので、1枚は引き出しにしまった。
………ということがあった。
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私は思わず二度見した。
小田さんの胸で光る金色。ああ、どこからどう見てもテカテカとした金色だ。
金色リボンー私は井草小スクールライフ3日目にしてその存在を知った。
最初は、檸檬色リボンが変色したのかとでも思った。でも、違った。
「あー、あれね。やっぱり気になるんだ?」
私は思い切って2組の担任のもとへ行った。うちのクラスの担任は、たまたま出張に行っていたのだ。
「はい。気になります」
「そっかー。 だよねえ。 んー、あれねえ、学年で最も成績が良い子に送られるものなのよ」
「お、小田さんが?!」
「ええ………そう」
小田さんと言えばー
無造作に跳ねた髪に、黄ばんだ白い靴下。とどめに、制服をこれでもか、というくらいだらしなく着こなす、スペシャリストだということ。
つまり、私とは別の世界の人間だということ。
同じ12才なのにーどこで差をつけられたのだろうか?
生まれつき?いや、死に物狂いの努力?
「そうですか。ありがとうございます。お仕事中、すみませんでした」
私は教室に戻り、次の時間の準備をした。淡々と。
「……ない」
私は反射的に振り返る。「……ない」
小豆色の上である証、金色。
金色。金色。金色。金色。