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skip!!  作者: えんてる
9/12

異論は認めん

間抜けな顔した男は、1拍置いてからものすごい勢いで詰め寄って来た


いつから練習してたんだ、どんな練習したんだ、経験者が周りにいたのか、等々


松山は、生暖かい目をして微笑んでた


「練習……しないんですか」

収集がつかなくなると面倒なので切り出してみた


すると、男は少し考えた後に


「ゲームをする、フルセットだ」


「ふ、フルメンバーですか?でも、そうなったら相手はどうなるんですか?」

高学年らしき女子選手が男に聞くと

「女子対男子でやる」

異論は認めん








「これより、男子対女子のゲームを始めます」

審判がコチラをチラチラ見る


「杏樹~頑張れ~」

ヒラヒラ手を振り松山が遠目から生暖かい目をして言っていた、禿げろ


同じチームの子からも苦々しい視線を感じるし、あの男は何を考えてんだ


お、試合が始まる














身長の高い前髪がアシメな男子がサーブを打った

この歳にしては威力もある、早さもある、でもコントロールがない


「っ、はいっ!」


レフトにいた子がアンダーで取るが、ボールは頼りなく上がる


「……」

パシュッ

難なくボールをセンターに上げる


「っ!」

センターにいたベリーショートの子のスパイクが決まった


「な、ナイストス」

「……どうも」


1-0


生意気そうな顔つきの子がサーブを打つ


「陽太!」

「おっす!」

先程、サーブを打った男子がスパイクを決める


決まるってわかってんのに何で誰も動いてないんだろうか


私はセッターのポジションに配置されてる

でも、スパイクが決まりそうなのは反対方向のレフトとライトの間




体のバネ全部を使って飛び出した


指一本でいい、地面に落ちてないならボールはまだ、生きてる



「っ!」

上半身を滑り込ませボールが落ちる前に下に指をすりこませる

ボールは綺麗な虹を描き上がる


「うそっ!」「今瞬間移動した!?」「どうやって取るのよあんなボール」


センターの子がボールを上げ、レフトの子がスパイクを打つ


レフトの子のスパイクが甘かったのか、受けた男子は難なくボールが上げる


しかし、先程のプレーに興奮してか中々プレーに集中していない




「うるさいんですけど」



静まり返るコート


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