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RAN&JUMP  作者: 月明かり
48/53

第48話

「ちょっと待った!!」


俺の叫び声により薫による昔話が中断される


「どどうしたの?」


「全て思い出したんだよ」


薫は嬉しさと恥ずかしさが混じり合った表情をしている


「ホントに?!」


「ホントだ」


「よかったな薫」


「「!!」」


………なぜに?


「パパ?!」


「そうだが?何か問題でも?」

大有りだ!


「鍵してありましたよね?」


どうやって侵入してきたんだよ!


「ふ…私に不可能はないのだよ」


言ってる意味が分かりませんから

だいたいいつから居た?


「だいたい何で茂さんが喜んでいるんですか?」


「その話は薫がずっと私にしていてね…実を言うと3日間の猶予はタク君に薫との約束を思い出してもらうためのものだったんだよ」


今サラリととんでもないこと言ったよね?

自覚してんのか?


「何で俺が約束を忘れてること知ってるんですか?」


まさか家に盗聴してはいないだろうな?

いや……この親バカならありえる


「タク君が事故に遭うだいぶ前に電話で薫から言われたんだよ『タクちゃん昔した約束忘れてるみたいなの』ってね。だいたい君の御両親が私のところに来たのは私が約束の話と薫の話をして君に約束を思い出すようしむけるために許可をもらうためだったんだよ」


次々と告げられる真実にただ黙ることしかできずにいた


「あと婚約の許可もね」


婚約の話がついでになっていることにはツッコまないでおこう


「君達にあと2日猶予を与えよう。だから……」


さっきまでとは打って変わって優しい笑顔をこちらに向けてくる


「帰ってあの公園に行ってきなさい。そして君達で自分達の答えを出しなさい。ただ公園で答えを出すのではなく真田病院で答えを出したなさい」


最後には普通の顔に戻っていた

てゆうかなぜ真田病院でなわけですか?


「わかりました。明日帰ってすぐに」 「明日?なにを言ってるんだね君は。今からに決まっているだろう!」


アンタこそ何言ってるんだよ!!

チケットがないから帰れ……なんですかその長細い形の紙は


「ここにチケットがある」


なぜ6枚?


「タク君の御両親と早紀はすでに下で待っている。2人とも急ぎなさい」


「だから叔父さんたちスーツケース持ってたんだ……」


「もっと早く疑問に思えよ!」

とツッコミを入れつつバックをもっ


「私が持とう」


やはりこういう優しいところは昔と変わっていなかった

だから昔みたいに……


「ありがとうございます」


「君のその笑顔久しぶりにみたよ」


笑えた

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