第29話
なぜなんだ?
朝までは
《タクちゃん大歓迎》
の文字が
《タクちゃんのみノックすること》
に変わっている……
薫の部屋のドアに掛かっているホワイトボードは書き直されていた
俺何かしたか!?
《コンコン》
「俺だけど?」
沈黙?
あ……微かに何か音が…
「ど〜ぞ♪」
機嫌は良いみたいだな
《ガチャ》
「いらっしゃ〜い」
いつもと変わらない可愛い笑顔で薫は迎えてくれた
「な〜……何で俺だけノックしなくてはならない?」
「なんででもだよ。あと3日だけ我慢して」
「え〜……わかったよ。話が変わるけど瞳からメールきたか?」
携帯を開き先ほど瞳からきたメールを見せる
【桜の様子が変(=_=;)明日みんな桜の家に集合してくれない?(>_<)】
「私にもきたよ。タクちゃん行くよね?」
「おう!じゃ2人とも行くってメールしと……ん?」
メール受信中……
受信完了
瞳からだ
【じゃ〜1時に集合ね(≧∀≦)よろしく♪】
「………。」
盗聴でもしてんのか!?
瞳ならありえる!!
「タクちゃんどうし―」
薫が携帯を覗く
「「…………。」」
世の中に何人いるだろう?
友達のメールで恐怖した人が何人いるだろう?
今2人は固まっている
フリーズ
「拓也〜薫ちゃん!!ご飯できたわよ!」
「……行こうか?」
「そうだね……」
「瞳…怖いな」
「うん…前は神様の存在否定してたしね」
マジで?!
怖!!
今日夢に瞳が出ないことを願わずにいられなかった




