第26話
「「行ってきます」」
ドアを開け薫と外に出る
俺は外に出てすぐ薫に手を差しのべる
意外と恥ずかしい+勇気が結構いりますね
「え?あ!もしかして昨日買ったガム欲しかったの?ごめん…家に置いて来ちゃった……」
貴女の頭大丈夫ですか?
まったく………
「誰もガムが欲しいワケじゃねぇ!!」
少々怒鳴りながら薫の手をとって歩きだす
「え?……あ」やっと理解したか
「ふふふ…タクちゃんの手温かい」
「そうでござんすか」
そんな可愛い笑顔で言われると俺の血が急激にスピードupしちゃいますよ?
そんなこんなで本日初めの目的地に着いた
―――――――――――
「叔父さん……まだバスケをしてはいけないんですか?」
最近は膝の痛みは全くない
それに単純にバスケがしたかった
「前にも言ったが君の膝はモロくなっているんだ。それに完治していない。体育の授業と違って部活は毎日あるだろう?今部活を始めたら怪我が悪化して治るのにかなり時間がかかるんだよ?わかったね?」
やっぱりダメか……
あと半年待ってみよう
「わかりました。ありがとうございました」
俺は診察室をでて薫を探す
居た居た
「薫………薫?」
また寝てる
昨日はあの後なかなか寝れなかったみたいだし仕方ないな…
「薫起きな」
薫を揺すると意外とすぐに起きた
「ハッ!?私また寝てたの?」
「寝てたな」
薫は急にソワソワしだした
トイレか?
「タクちゃん怒らないの?私約束破っちゃったし」
約束?
あぁアレか
「今日特別に許す」
仕方ないさね
途端に薫は笑顔になった
「ありがとうタクちゃん大好き!!」
また抱きついてきた
抱きつき癖でもあるのかコイツ?!
「馬鹿!此処病院だぞ!?抱きつくな!あと大きな声で恥ずかしいこと言うな!!」
「それはアンタもね」
こ、この声は!?
「瞳?なぜにお前が此処にいる?」
どうみても瞳は元気そのものだ
「実は昨日アンタ等が帰った後に桜と元希がヤラカしたのよ」
――――昨晩――――
「逃げ足早いわね」
流石ね
と私が感心していると
「拓也帰っちゃった。ガックシ」
桜ホントに拓也LOVEだね
「この際元希に乗り換えれば?」
半ば冗談で私は言った
コレがまずかった……
元希は
「俺が迷惑だやめてくれ」
気のせいかな?
少し元希が動揺したように見えた
「なによぉ〜!こんな可愛い私が迷惑って言うの?!」
確かにアンタ顔は可愛いよ
ただナルシーだからダメだね
「黙れこのナルシスト!」
元希にしては目面しく怒鳴っている
「もしかしてホントは桜が好きだったりして♪」
「そんなワ」
ケンの発言にキレたのか元希がケンに迫ろうとした時だった……
「元希のバカー!!」
桜に元希が吹っ飛ばされた
その勢いで窓に衝突……
《パリン!》
窓ガラスが割れた
「マジ痛てぇ」
痛いのならそれらしい反応してほしいわね
え?この赤いのもしかして………
血?
「「「……。」」」
「ヤバい…血止まんねー……もしもしすいませんが救急車お願いします。住所は―――」
血を出してる張本人は至って冷静だった
終いには自ら救急車を呼びだした
―――――――――――
「てなワケで元希のお見舞い……のつもりだったんだけど」
だけど?
「病室で桜と喧嘩してたからやめた」
「ははは……」ってるぞ薫
「まぁそういう事だからお見舞い行かない方がいいわよ?じゃ私は帰るわね。バイバ〜イ」
そう言うと瞳は病院を出てまたタクシーに乗って帰って行った
ひとまず
「俺らも外にでるべ?」
「そうだね」
俺は診察代を払って薫と外に出た
「これからどうすの?」
う〜ん……
それなんだよな
実は薫のクリスマスプレゼント買いに行きたいんだけど本人居るしな……どうしよ?
「私買い物があるからタクちゃん先に帰っててもいいよ?」
チャーーーンス!!
「じゃ〜お言葉に甘えるかな」
「うん♪じゃ〜ねタクちゃん」《チュ》
薫は俺にキスをして何処かに行ってしまった
多少薫の顔が赤かったような気がする
「さてと……俺も行くか」
いざ最終目的地へ!




