第23話
「で?桜は本当にタクちゃんのフィアンセなの?」
「そうよ♪」
「「「「違う。あり得ん」」」」
これを人は完全否定と言う
「拓也…さっさとコレと元希に真実教えてあげなさいよ」
瞳には桜が物として見えているのか?
「真実って何?」
いや〜………ね
桜さん………………
貴女様が目を輝かすような真実ではありませんから
「なんなら僕が代わりに言ってあげようか?」
ケン…できれば立場を変わってほしい
「いや俺の口から言うよ……スー……ハー」
深呼吸して……
さ〜言うぞ!!
「『桜は好きだよ。でも友達としてであってフィアンセとかそういうのは無理だ。俺は薫が好きなんだ…薫も俺を好きでいてくれている。今俺と薫は付き合っているんだ。だから諦めてくれないか?』って言おうとしたんだろ?」
え?
「「「「は?」」」」元希以外の4人が俺を見てくる
「………………全くその通りです。一字一句たりとも間違いはございません」
「「「…………。」」」
『『『『元希って………何者?』』』』
心の声がハモった気がする
「相変わらず人の心読むの得意だね…………って拓也どういうこと!?」
あなた方は突然首を絞められたらどうしますか?
多くの人は驚き何もできないのではないでしょうか?
「は、離……せ………」
意識が………
―――――――――――
「…………ここは?」
「保健室だよ」
うお?!
ビックリした……
「薫いきなり話しかけるな……ビビルだろ?」
「タクちゃん大丈夫?歩いて帰れそう?」
「歩いて帰れるよ」
帰る?
はて?今何時だ?
6時か………
6時!?
「俺こんなに寝てたのか?」
自分で自分の体の構造疑うわ〜〜………
マジで!
「うん可愛い顔してたよ♪」
「な、なに言ってんだお前?!」
「だから寝顔可愛かったよ」
俺はたぶん今顔が赤い状態にあるだろう
……………ん?
「「「「……………。」」」」
なにやら無言の殺意みたいなモノを感じる
あ………みなさん居たのね
「心配して損したね」ケン!?
優しいケンがこんなこと言うなんて……
「起きてすぐイチャついてんじゃないわよ」
瞳恐いって!
「ハァ………」
元希?
なんでため息をつく
ん?なに?
その人差し指の先には何が?
「た〜く〜や〜!!」
ぎゃ〜〜〜!!
桜の後ろに般若が見える
「私諦めないんだから!!………薫!!」
「ひゃい!?」
またその反応かよ!
「絶対拓也を貴女から奪ってみせるんだから!!」桜は走り去っていった……
「……帰ろう?」
俺はそれしか言えなかった
だってみんな唖然としてから




