表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

色シリーズ

オールドゴールド

作者: 舞如

懐かしい、


*


「なあ君、俺で妥協せぬか?」

「……、はあ?」


 華の金曜日、午後六時。ちょっとどころじゃなく変わったイケメンに、駅前で声をかけられた。

「だーから、俺で妥協せぬか?」

「いや聞き返してるわけじゃないから」

「そうか、聞こえていたか! ならば話は早い、いわゆるナンパという奴なのだが、いかんせん慣れておら」

「無理っす」

「あっはっは、せめて最後まで言わせてほしかったな!」


 何、この人。

 そう思って顔をじっと見つめてみると、どこかで会ったような気が、しないでもない。けどこんな人は知らない。……はず。

「ううむ、どうしたものかな。一向に女子が捕まらん。そもそもナンパとはどのようにするのが無難なのだ?」

「……あの、」

「いや、諦めぬよ! 俺は!」

「あの?」

「む、どうした」

 首を傾げられても、可愛くないんだけど。

「いや、あんた、うちのハルちゃんに似てるなー、と」

「ハルちゃん?」

「うん、実家の犬。」

「……俺は一応人間なのだが」


「お手」

「わんっ」


「……やっぱり犬、」

「違う! 断じて違うぞ!」


 素直すぎる性格なのだろう、素早く反応してくれた。先までの堂々っぷりはどこへやら、もう既に犬にしか見えない。

 よーしよし、と、少し背伸びをして頭をなでてみると、不満げな表情で頬を染めていた。



(捕まって、やらなくもない)




ついったの「ヘイ彼女! 俺で妥協しない?」ネタに感化されて。

これをやったのがこんな人だったら、おもしろいな、って

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ