Episode001 小学生の記憶
実話を都合良く盛っているかも。
幼い頃の僕は無口で少し引っ込み思案だったためか外で遊ぶことも少なかった。
運動神経もそれほどよくない。小学校低学年の時はクラスの中でも少し浮いた存在でした。だけど、小学四年生になってくると急に人と積極的にコミュニケーションしているようになり、いつしか困ったような表情をした女の子に話しかけれるようになってしまいました
小学四年生の一月。家族でショッピングモールに行った日のことだった。
三階に位置するゲームセンターで時間をつぶしていた時、一人の少女が目に映った。僕の同じくらいの背丈に髪を左耳の下で結わえた可愛らしい少女。少女というより、女の子という表現が正しい。
女の子はUFOキャッチャーを食い入るように見つめている。どうやら目当てのものが上手くとれないらしい。このまま取れずじまいだったら可哀想だ。
「・・・・・・」
何故か考えるより先に走りだしていました
「僕が取りましょうか」
それが僕と剣崎ななの出会いだった。
それからすぐして僕はななに告白された。なんとイケメンじゃないし全然カッコよくない僕に一目惚れしたらしい。
僕は告白を受けて、はれて交際を開始した。そのことが友達に知られた途端に注目の的になった。どうやらこの学年でカノジョがいるのは僕だけらしい。クラスの中心になって有頂天だった。
そして一年後の五年生時。僕はななにこう問われた。
「子供の恋愛に、愛ってあると思う?」
今回は全て事実です。