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【完結】白面に微笑む令嬢探偵 ~椿子の記憶録と沈黙の三事件~第三話『白鷺館事件』  作者: ましろゆきな


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第一話:白鷺館の静寂

 帝都郊外、白鷺館。 かつて鷺沼侯爵家の別邸として使われていたこの館は、今では文芸評論家・綿貫澄江の私邸となっていた。

 白壁に囲まれた静かな庭園、鷺が舞い降りる池、そして、誰も踏み入れない西棟の書斎。 その空間には、語られなかった記憶が静かに眠っていた。


 椿子がその館に招かれたのは、澄江が主催する“記憶と沈黙”をテーマにした朗読会のためだった。 招待状には、こう記されていた。


「語られぬ記憶を、語る者に託したい。 あなたは、その声を拾える方だと信じています。」


 椿子は、招待状を手にしながら、白鷺館の門を見つめていた。 その門は、まるで“語る者”を試すように、静かに閉ざされていた。


「語ることで、誰かを壊すかもしれない。 でも、語らなければ、誰かが消えるかもしれない。」


 椿子は、白面の記憶を胸に、館の扉を叩いた。 それは、沈黙の奥にある“最後の問い”に向き合うための一歩だった。

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