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第14話 私のせいですか?

 フリードは二日経っても起きなかった。


「何を飲ませたんだ!!」


「ただの香草茶よ。フリード飲んだ物は、カタリナが入れたお茶よ」


 クレッグに翌朝、事情を聴かれても、眠ないので安眠茶を飲んでました。としかレジーナは言えない。


(まさか……()()もカタリナの所為だというの?)


 レジーナは初めて、妹の力に恐怖した。


 フリードは、サントスの大神殿の治療棟に移されて治療を受けることになった。


 ビルラードからの隠密行動のことは、この神殿の最高責任者、メルクリッド大賢者によって、一部の神官にのみ伝えられて秘密にされた。


 フリードは、薬草の過剰摂取と同じ症状で、賢者の話によれば、カタリナのその時の心理状態が良くなかったと思われた。


 カタリナは、メルクリッドからにサントスの神殿に入る事を進めてきた。


「賢者様?」


「この神殿で、有り余る魔法の力をコントロールが出来るようにしませんか?」


「フリードは、あたくしの所為であんなことになったのでしょうか?」


 フリードが神殿に行って二日後、カタリナのもとに賢者から呼び出しがあった。

 メルクリッドは頷く。


「あなたは、ビルラードの姫だとか。隣接している銀の森でも良いですよ。あなたのように強力な魔法の使い手を野放しにするのは、極めて危険です。良く、13年もビルラードに何も起きなかったと思います」


 メルクリッド大賢者は、大きな溜息と共に大巫女を呼んだ。


「お呼びでしょうか?賢者様」


「このお嬢様に巫女の服を着せて、あなたと共に行動をするように」


「はい、仰せのままに」


 そうして、賢者の部屋を出てきたカタリナは、


「お姉様とはもう会えませんの? フリードはどうなるの?」


「病人なら、快方に向かっていますよ」


 カタリナは、ホッと安堵した。


「ワタシの名前はエランタです。あなたと同じ大地の魔法使いです。今までのあなたの所業は、急ぎ大賢者様とビルラード王に確認して把握しております。姫君は。自分の力がどんなに危険なものか自覚する必要があります」


 カタリナは、エランタの言葉で悟った。

 レジ-ナとクレッグはもう、神殿を後にしていたのだと。


「お姉様は、また、あたくしをおいていったのですか?」


「賢者様のお言葉に従ったたけですよ」


 その途端カタリナは、厩に走って、手入れを受けていた馬に飛び乗るとそのまま、サントスの神殿を出ていった。

 30代に差し掛かるエランタには、カタリナのあとを追うことは困難であった。


「ポポロン、お姉様の痕跡を見つけて!! 追い付くのですわ!!」



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