術特学校
学校に着くと、昔の校舎のような建物があった。
外に立っていると、建物から誰か出てきた。私と同じ高校生くらいの歳の男の人だ。誰かを探す素振りをしている。私を見ると、ハッと気づき、声をかけて来た。
「あのー、、、あなたはレインさんであってる?」
「はいレインです、、レイン亜弥利です。」
私が答えるとホッとした顔になった。
「よかった!それじゃあこれから授業が始まるみたいだから、中に入ってくれって先生が言ってたよ。クラスは一階にある一年生用の教室だよ。」
「わかりました!ありがとうございます。」
私がそう言うとその男子は中へ入って行ってしまった。
心臓がバクバク鳴って今にも飛び出て宇宙へバイバイしそうだけど、深呼吸しまくってまくってなんとかやり過ごした。
扉を開け、中へ入る。
中はちょっとレトロだった。綺麗、、、。
奥に続く廊下があって、まっすぐ伸びた先には正面に教室がある。
恐る恐る近づくと、中から声が聞こえた。何やら先生と生徒が喋っている。
「呼びに行ったんじゃなかったの?」
「呼びに行きましたよ!ちゃんと伝えましたって!」
「そうなの〜?女の子ぐらいエスコートしてやれよ〜照れないでさ。」
「いや照れてないですって笑!!」
何やら騒がしくて、少し緊張が和らいだ。
改めて気を取り直して、ドアをノックした。
中から誰かがこっちへ来て、ドアを開けた。
「おー!君がレインあみりだね!よく来た。
私の名前はクロム・サイだ。よろしく。」
そういうと握手をしてきた。
「さあ中へ入ってー。自己紹介を手短にしてねー。」
サイという先生らしき人に少し背中を押されながら教室の中へ入る。
中は普通の教室より少し狭く、前には黒板はなかった。黒板の代わりにスクリーンとホワイトびボードがあった。
生徒は5人しかいなかった。
こういうところってやっぱり少ないよなー。
よく見ると、中にはさっきの男子もいる。
この子と先生が今話してたのか笑。
前のホワイトボードに名前を書いて、何を話そうか考える。
まあ適当でいっか。
「私の名前はレインあみりです。
趣味は小説と漫画を読むことです。
いまいちシリアスクラッシュとかよくわかってないので教えてくれるとありがたいです。」
少しの沈黙の後、もう終わり?みたいな顔でみんなが見てくる。
え??もう終わりだよー。紹介することないもん。
じゃあと言って先生が仕切ってくれた。
「はーい、ありがとね、あみり。
じゃあ今から質問ターイム!!
みんな聞きたいことは今のうちに全部聞いておけー!
自己紹介してから質問な。」
そう言うと5人全員の手が勢い良く上がった。
元気いいなぁーみんな。
私なんてめんどくさくて聞かないよ。
「はいじゃあ順にあぎさからー。」
そんなこんなでみんなの自己紹介が始まった。