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クロム家

 場所は変わり、今はレイン家の側近「クロム家」の屋敷にいる。あの草原の場所は、あのものたちがシリアスクラッシュの一つを活用したもの、いわゆる魔法のようなもので作り出した仮想空間だったらしい。どうりで時間の流れを感じなかった。外に出ると私が電車に乗っていた頃の空模様と同じだった。仮想空間から出た後は、遠隔移動魔法のようなもので移動したので、クロム家がどこにあるかなんて分からなかった。


なぜ屋敷にいるのかというと、今すぐにでもシリアスクラッシュの習得をしなければならないからだ。お母さんにこのことを伝えたのか聞いたが、何も答えてくれなかったので、もう何がどうなってもいいやとなげやりになってしまった。


「私はこれからどうやって習得するんですか?何か先生みたいな人がつくとか、、、?」

屋敷に着いて、部屋へと案内されている時にその者へ聞いた。そういえばこの人、名前も聞いてないな。後で聞こう。


「これから君はシリアスクラッシュ習得のための術得学校へ通ってもらう。君みたいな子が何人かいるから安心したまえ。」


「ほんとですか!てっきりもう人に会えないんじゃないかって不安でした、、、

だってあんなこと言ってたじゃないですか、、、」


「そうだな。あれは、、、暗示だな。お前に、、、まあいい。気にしないでくれ。」


なんかめっちゃ気になるんですけど、、、って言いたかったけど、謎だらけのこの現状がその質問だけで解決できるものではないことが分かっていたし、どうせ質問したところで答えてくれないだろうと思ったから諦めた。


「ここが君の部屋だ。術得学校へは明日から通ってもらうことになっている。明日に備えてゆっくり休みたまえ。私はこの後用事があるからここで。」


そう言うと、すぐに歩いて行ってしまった。結局名前聞けなかったじゃん。でもあの人の喋り方あんまし好きじゃないから今後仲良くなってもあれだしなー。と思ったのも束の間、疲れがどっと来たのでもう休むことにした。


部屋には生活に必要なものが揃っていた。制服から着替えるための私服もあったのには驚いた。

荷物は学校用のバックに入ってるものだけかと心配になったが、思っていた以上に用意が良くて、ほとんど困らなかった。まるで心を読まれているのかとゾッとするほどだ。

ちょっとしたシャワールームで体を洗い、支度を済ませる。電気を消したが外がまだ暗くなっていなかったので、カーテンを閉めた。時間を見たらまだ6時だった。布団に入ったがその直後の記憶はもう無いくらいすぐに眠りについた。


今思い返すと、この頃は「現状」を飲み込むのに精一杯で、所々で起きる自分の行動の違和感に気付けなかった。もっとちゃんと考えておけばよかった。


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