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俺は俺の体臭のせいで、彼女が一度も出来ないでいる!

作者: 七瀬









自分の“体臭”は自分では分からない!

産まれた時から嗅いでいる自分の体臭だからだ。

でも? ある日、友達からこう言われる。




『なんか? “生ゴミの臭いがしない?”』

『えぇ!? 何処で!』

『近くだよ、この辺で臭いが、あぁ! 征爾君じゃないの!』

『征爾君だよ!』

『征爾君の体から臭うよ!』

『・・・・・・』







これが俺が小学一年生の時の事だった!

あれから俺は母親に体の臭いがしないように体臭スプレーを

買ってもらうようになった。

でも? その頃、体にスプレーをかけて小学校に来る子供がいなかった

のもあって、たまに俺は揶揄われる事もあった。




『また征爾、スプレーを体にフッてるの?』

『・・・あぁ、ううん。』

『征爾君は体臭が臭いからそうしてんだって!』

『・・・まあ、そ、そうだね、』

『でもさー征爾君は、どうしてそんなに体臭がするんですか?』

『おいやめろよー! 好きで臭い訳じゃないんだからさ!』

『・・・そ、そうだけど、』

『征爾は気にする事ないからな!』

『・・・ううん。』







・・・小学校の時からの親友のこうたが俺を何時もかばってくれた。

そのおかげもあって、俺はイジメといういじめにあうことはなかった。

ただ【夏場は】かなり体臭がキツかったと思う!

汗で余計に体が臭くなっていたからだ。

俺が何処に居ても俺の体臭のせいで何処に居るかが直ぐに分かった。

俺に直接、体臭が臭いと言う者はいなかったが陰では言われてたと思う。




『東台って? なんであんなに体臭が臭いんだ?』

『ヤベーよアイツ! 臭過ぎて鼻がもげそうだし!』

『アイツの臭いって? 生ゴミの臭いがするんだよな!』








陰で俺の体臭の話をしていたら? こうたが俺の代わりに注意して

くれていたらしい。

そんなのも俺は後で知る事になるんだがな。

アイツは本当にいい奴で、俺の親友には勿体ないほどの奴だと思う!








・・・でも? そんなこうたとも、高校が別々になりアイツにも

初めての彼女がデキてからは一度も会う事がなくなった。

俺は高校に入ると? 無臭の体臭スプレーを朝、学校に行く前に

缶1本なくなるまで体にフリ続けた。

そのかいもあって、あまり体臭はしなかったんだと思う。

なんとか高校の3年間を乗り切る事ができた。

でも? やっぱり夏場はどんなにスプレーをフッても体臭の臭いの

方がキツく臭かったらしい。

こういうのは自分じゃどうしようもないし。

臭いがよく分からないんだ!

社会人になってからは、女性社員に俺の体臭の事で噂話まで広がった。




『なんかね東台クンの体から変な臭いがしない?』

『えぇ!?』

『そうそう、近寄ったら臭うのよ。』

『体臭なのかな?』

『“腋臭じゃない?”』

『何の臭いか分かんないけど。』

『東台クンが通った所は直ぐに分かるわよねぇ~』

『ほんとそうなのよ!』








俺は体臭を治すためにいろいろ調べてみたら?

“腋臭”が臭いと分かる。

手術したら? 治るらしいと聞いてその方法も考えたのだけど。

勇気がなくまだしていない!





・・・でも? 職場に好きな女の子もデキたので手術ももう一度

考え直して受けようと思っている。

俺だって! 初めての彼女を作りたいんだ!

腋臭ともおさらば! 俺の初めての彼女に君がなってください!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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