ジュナ訪問は阿久 麻子のお屋敷!
「うわぁ。おっき~、い……」
学校が終わり、街を抜け。
いつもとは違うルートをてくてく歩いてきた詩惟花は、街外れに現れた洋館の大きさに息を飲みました。
「オ~~~~~~っホッホッホ! これが私たち、阿久家自慢のお屋敷よ!」
ねむねむと身体をゆらゆら揺らすジュナの隣で、麻子が高らかに笑い声。
広大な敷地の中には、立派な木々。そしてジュナ達三人の前には、ガッチリと閉じたままの黒い門。
格子状の隙間から見える洋館の風貌は、年季が入っている為か、ずんと厳然さに満ちています。
「ジュナちゃんの家も立派だけど、麻子さんの家もすごく立派」
「ちょっと! 木由良戸さんの家と一緒にしないでくださる!? この家はわたしのお父様が印税で購入したスーパーなお屋敷なのよ!!」
「印税?」
「麻子のお父さんはね~。音楽で有名なひとなの」
「へぇ!」
「お~~~~~~~~~~~ほっほっほ!!! 作詞作曲、なんでもござれよ!!」
言うと麻子は口に手を添え、また一段と高笑い。
門とお屋敷との間には噴水も備えられており、その雄大さが推し量れるというものです。
「さ。入りましょ」
「おおう。いきなり普通のテンションに……」
「お、お邪魔しますー」
ギギギ、と門を押し始めた麻子に追従して、ジュナ、そして詩惟花も足を踏み入れます。
立派な中庭を進み、家の扉を開いて入ると、家の中も外観に違わず優美な造りになっていました。
「す、すごーい! 本当に西洋のお屋敷みたい!」
「ん~~~~~~。立派立派」
「オ―――――――――――ホッホッホッホッホ! そうでしょうそうでしょう!? 全ては偉大なるお父様によるものよ! もっと褒めなさい! 崇め奉りなさい!!!」
どうやら麻子は、お父様がたいへん好きな様子。
「あら。いらっしゃい!」
「んあ。あっ! クトア! イタク!」
「珍しいお客様ですね。元気にしていましたか? ジュナ」
高笑いを聞きつけたのか、吹きさらしの二階より姿を見せるは二人の少女。
ひとりは紅い髪を腰まで伸ばしたクトアと、きらめく銀の輝きに鎖骨までを彩るイタク。
二人は未来可とも、当然衣桜とも違う制服に身を包んでいました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「そんな綺麗な赤い髪してるひと、見たことないよ!」
クトア:「あら! ありがとうジュナ! 大好きっ!」
ジュナ:「わああ! いきなり抱き着いてくるの禁止~~~! ……じゃなくて!」
イタク:「世界の認識を変えているので大丈夫です。よくある個性の範疇に映るでしょう」
ジュナ:「ほんと便利だよねぇ。世界再構築の術……」
クトア:「そういわれるとニンポーみたいね」
イタク:「忍者……。いつか会ってみたいものです」




