ジュナは信じる女の子!
「きゃあ!」
「紆異智さん!」
突然現れた謎の男に追われ追われて、見慣れぬ路地。
走り続けた二人でしたが、紆異智さんは突然、足がもつれて膝をついてしまいました。
「大丈夫!?」
「あ、足が……。だめ、逃げて! ジュナさん!」
「そ、そんなこと、できるわけないでしょ~!?」
動き続けた反動で、荒く肩が上下する異紆智さん。
へたり込んでしまった彼女をなんとか立ち上がらせようとジュナは懸命に手を引きますが、紆異智さんの身体は動かず、ジュナの瞳を見上げるばかりでした。
「フ フ フ …… !」
「あっ!?」
ゆったり追ってくる影が、後にした曲がり角からぬらりと、その全貌を覗かせました。
「う、紆異智さん!!」
「だめっ、ほんとに……! にげてっ! にげてっ!!」
(ジュナさま!)
「うう~~~~~!!」
紆異智さんの顔を見ては、男の方を行ったり来たり。
そんなことをしている間にも、男の影は近づいてきます。
「二ンゲン デ アラザル モノ ガ 、 ナカヨク トケコメル モノ カ ?」
ぼそぼそと、しかしはっきりと、男は言葉を呟きながら迫ってきます。
ジュナは歯を噛み唇を噛み、頬に一滴の汗を垂らして。
「ナカヨク デキル カ ? コトナル チ ヲ ウケツグ モノ ヨ」
深まる黄昏の陽に、黒く染め抜かれる巨大な刃が、ギラギラと。
ギラギラと光り、断つ瞬間が近づく中で。
「できるもん!!!」
ジュナはパッと両手を広げ、地面に屈す異紆智さんをかばうように前へ出ながら、男に向かって叫びました。
「ナ 二 ?」
「できるもん!! なかよくできるよ!! ジュナが妖怪でも、人間とだってなかよくできる!!!」
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
「ううう~~~!!! こ、こわいよぉ~~~~~!」
「ジュナ様! ファイトです!!」
「足がガクガク、腕はブルブル……。ひぇぇぇぇ! どうしてこんなことにぃ~~~~!」
「ジカイ キュウケツキ ハ ショウガクセイ ! ウイチ サン ハ シッシン スンゼン 。 オ タ ノ シ ミ 二」
「こわいからひと文字ひと文字のあいだに空白をつくるの、やめてぇ~~!!!」