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吸血鬼は小学生!  作者: zig
第一章 出会う少女は魔法使い!
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ジュナはとことんねぼすけさん!

 「はうぶっ!」


 がくんっ! と大きく首が揺れて、ジュナはやっと目を覚ましました。


 「木由良戸きうらどさん……?」

 「あ、あれ?」


 よだれが垂れる口元をぬぐい、寝ぼけまなこをこするジュナですが。


 「じゅ、授業は? 紆異智ういちさん?」

 「もう、終わりました」


 気づいてみれば、今は放課後の様子。

 お昼を食べて気怠い午後も、一瞬のうちに過ぎ去ってしまったようです。


 「あ、あははー。終わっちゃったか―。ん~! なんだか一年近く眠っちゃった気がするなぁ!」

 「よく寝てました。先生も諦めてしまうくらい」

 「あはは……」


 苦笑いを作りながら、隣の席に座る彼女をジュナはしげしげと見つめました。


 「なにか?」

 「う、ううん。紆異智さん、今日転校してきたばっかりなのに、落ち着いててすごいなぁ~って」

 「まぁ……。転校には慣れてますから」


 黒いワンピース。黒い靴。そして黒いランドセル。

 全てを黒く染め上げた衣装の紆異智さんは、大きな大きな帽子の下で、冷静な言葉を口にしました。


 「ね。紆異智さんの家はどこ? よかったら途中まで一緒にかえろ?」

 「いえ、わたしは……」

 「ねぇねぇねぇ~! いいでしょ~! お友達になろうよぉ~!」


 ずいずいとせまる、ジュナの大きな朱色の瞳。

 そんなジュナに気圧されたのか、紆異智さんは思わず、少しだけこくんと頷いてしまいました。


 「やったぁ~!!! じゃあ一緒にかーえろ♪」

 「……。しかたないです。じゃあ、行きましょう、木宇良戸さん」

 「ジュナ!」

 「え?」

 「わたしのこと、ジュナ! ジュナって呼んで!」

 「ジュナ……」


 人懐こさは人一倍。

 ジュナは満面の笑みを浮かべて、紆異智さんへと笑いかけました。

~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~


「んがー! 寝すぎて首回りガッチガチ……」

「本当によく寝ていました。先生が泣いていましたよ」

「あえ? ほんとー? でもジュナ、泣かせるよりは驚いてほしいんだよね……」

「じゃあ、次回頑張りましょう。次回、魔法少女は転校生。お楽しみに」

「あれー!? それ今回じゃないのー!?」


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― 新着の感想 ―
[一言] 小学生のうちから寝るとは将来大物ですね。
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