ジュナ、垣間見える乙女心! (2) 【胸の内の不安模様…!】
「ちょ、やめろよクトアさん!」
「なによ? いいじゃない! 耳触らせなさいよ!」
すっかりからかう気満々になってしまったクトアが、身を乗り出しつつタカハルのネコミミを触ろうと近づきます。イタクはぴょこぴょこと耳を動かしながら静観、麻子も魔法の奇跡に目を輝かせたままです。
ジュナはそんな皆の様子を遠巻きに見ています。ルラァ―と詩惟花も、ジュナの視線を追うように各々顔を向けていました。
「普通とは違う世界のこと、か」
「そうだよ。タカハルは、普通の人間だもん……」
ルラァ―の呟きに、ジュナはポツンと言いました。
「たしかに人間には理解しがたいだろうな。時間も、はたまた空間さえ超越するようなボク達だ」
こくん、とジュナは頷きました。ジュナの瞳は寂しそうです。
「魔法のことだって知らないし、わたしが吸血鬼だってこともタカハルは知らない」
「そっか。言ってないんだ。タカハルさんに」
「そりゃそうだよ。多分、言っても信じてくれないだろうけど……」
タカハルの耳はついにクトアの手に捕まってしまいました。
耳を掴まれて慌てますが、同時に年上の女子高生が無邪気に近づくのでより困惑している様子。
振り払おうと試みますが、クトアの方が一枚上手なようです。軽快な足取りでタカハルの背後を取ると、楽しそうに頭の上をくしゃくしゃとかき乱してしまいます。
「怖いんだな」
「え?」
「正体を知られるのが」
「……。うん」
ルラァ―の瞳に、ジュナは目を合わせました。
「嫌われたらどうしようって思うの。前に詩惟花ちゃんの正体が学校のみんなにバレそうになったけど、わたしには友達に知られちゃうより、タカハルに知られちゃう方がずっと、ずっと怖いんだ」
「ジュナちゃん……」
詩惟花は呟くと、そっと近づいてジュナの小さな手を握りました。
そしてふと笑いかけます。その笑顔はとても優しくて、ジュナは少しだけ元気を取り戻したようでした。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
クトア:「んっふっふ~。ほらほらどうしたのタカハル? 全然守り切れてないじゃない?」
タカハル:「ぐっ……! なんだクトアさん! 本当に武術とか習ってないのか!?」
麻子:「クトアお姉様の手、まるで蛇のようにしなやかね! 防ぐのは難しいわ!」
イタク:「まったく。すぐ影響されるのですから困ったものです。今夜も映画鑑賞に付き合わされるのでしょう」
クトア:「シャっ! シャぁー!」




