ジュナ、垣間見える乙女心!
「わたしはマジシャンではありませんが、それと似たようなことはできます」
イタクはそういうと、生やしたばかりの耳をぴょこぴょこ動かして見せました。
まるで本物の猫の耳。自分の耳を直視できずにいるタカハルは、目を丸くして言葉を飲みました。
「あら。そんなことくらい、わたしにだってできるわ」
「えっ」
そんなイタクの得意げな顔へ張り合うよう、今度はクトアが指をぱちん。
「ほら。これでしょ?」
「うわ。ええ……?」
紅い髪の流れる頭の上に、赤い三角状の輪郭。
イタクより上に長い猫耳が、クトアの頭上に現れました。
「ど、どうなってんだ……」
「わわわっ。そんな大胆に魔法を……!」
「魔法……。なのかな。ちょっと違うような」
「このさい、どうでもいいの!」
道理では起り得ない現象を見つめて、ふむ、と見つめる詩惟花。
その隣ではジュナが少し慌てているようです。
「タカハルは普通の人間なんだから、そんな不思議なもの見せて惑わせちゃダメ!」
「で、でも、もう見せちゃってるし……」
「な、なんとか誤魔化さないと……!」
詩惟花とジュナは顔を近づけてこしょこしょと内緒話。
「お姉様たち……! すごいわ! 手品ができるのね!」
「一体どういうタネなんだ? 全然わかんねぇ」
一方で盛り上がっているのは、タカハルと麻子の二人。
「海外ではジョークが盛んで上手だと聞いていたけど、ユーモアに溢れているわ! さすがお姉様とお兄様! ふふふ……ふふふふふ!!! すごい! さすがわたしの親戚! ブラーヴォ!」
「麻子。これくらいお茶の子さいさいです」
「そうよ。朝飯前もいいところだわ」
その勢いに平然と乗っかる邪神姉妹。さて、困ったのはジュナ。
「どうしよぉ~~~~~! タカハルをなんとかごまかさなきゃ……!」
「い、いっそのこと、わたしもネコミミを生やしちゃう? ほら、同調圧力は効くっていうし……」
「余計混乱するよ~~~!」
「そんなに困ることなのか?」
「えっ」
ジュナが頭を抱えて悩みまくります。そんなジュナへ、ルラァ―がひとこと。
「だから、困ることなのか? 人間が超能力に触れることが」
「こ、こまるよっ!」
ジュナはつま先立ちになりながら、ルラァ―に向かって言いました。
「タカハルが、その……。嫌になっちゃったりしたら、イヤだもん!」
「なにを?」
「普通とは違う世界のこと……」
ジュナは声をしぼませながら言うと、少し不安気にタカハルの方を見つめました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
タカハル:「今度はジュナに三つの質問」
ジュナ:「どんとこい! タカハル~!」
タカハル:「第一問。ジュナの好きなデザートは」
ジュナ:「もちろん! イチゴのショートケーキ!」
タカハル:「第二問。海と山、どっちが好き?」
ジュナ:「うーん。どっちも捨てがたいけど~。どっちかといえば、山!」
タカハル:「第三問。どうして俺を驚かせに来る?」
ジュナ:「それはっ……! 自分で気づいてよ! ばかっ!」
タカハル:「なんで俺が怒られるんだ……」




