ジュナの周りでネコミミ・プチ流行!
男の子の頭に生えたネコミミは、もふもふと柔らかそうな黒毛に包まれていました。
二等辺三角形、均整な形の中に、肌色の地が恥ずかしそうに見え隠れします。
ぴょこぴょこ、先端がなにか意思を伝えるように震える様は、それが作り物でない血の通った部分であることを如実に表しています。
「ええええええええーーーー! どーなってんのタカハル!」
「っ…! 声大きいぞジュナ! ちょっと抑えろ!」
「だ、だってぇ~~~!」
タカハルの代わりに驚愕の悲鳴をあげたジュナ。その声を聞いたタカハルは、つい自前の方の耳を塞ぎました。
「あれ? そっちを隠すの?」
「当たり前だろ! こんなところに耳ができてたまるか!」
タカハルは怒りますが、しかしどう見てもネコミミは動きがある様子。
「くそっ…! なんだこれ。取れねぇ…っ!」
耳に手を置いたタカハルが、忌々しそうにぎゅっと掴んで引っ張ります。
しかし、それも無駄な努力。何回引っ張っても抜けないネコミミに、根負けしたのはタカハルの方。
「る、ルラァ―」
「いや、本当にボクじゃない。しかしこれは興味深い……」
「ちょ、ちょっとぉ!?」
「ネコミミがなぜ生えたのかは置いといて、ネコミミが周囲の人間に及ぼす影響の方に興味がある。なぜ人はネコミミというものを開発したのか? 普及している背景には理由があるはず。ヒトの心を理解するために、その追究を行いたい」
「そんなの勝手にやって~~~~~~~!!!!!」
顎に手を添えて真面目な顔を作るルラァ―に対して、ジュナはわんわんと抗議の嵐。
「詩惟花ちゃーん!」
「う、ううん……。なんだろう。昨日食べた惚れ『させ』薬の副作用が出てきたとか……?」
「ありえる。ありえるよ詩惟花ちゃん!」
タカハルが飲んだ惚れ『させ』薬の効果は、昨日のうちに切れています。
ですが、魔女見習いの作った薬。たしかにどんな作用があるのか、どこの誰にもわかりません。
「いいじゃないネコミミ。ダメなんですか?」
「ダメだろ! このままじゃ恥ずかしくて学校にも行けねーよ!」
「そんなことないわよ。結構似合ってるじゃない」
「ええ。いい感じにグッドです」
「……ぜったい他人事だと思ってるでしょう?」
「そんなことないわー。ねぇイタク?」
「そうですねクトア。それに、ほら」
珍しく同意を交わすイタクが、ぱちん、と指を鳴らすと。
「わたしにもミミを生やしました。どうです? 客観的に見て、悪くないのではないですか?」
銀色の髪を覆うように、タカハルと似たネコミミが、いつの間にか現れていました。
「え……。イタクさんって、マジシャンなんですか……?」
恐る恐る突っ込むタカハル。
なぜかイタクは得意げに、変化の乏しい表情の中でほのかなドヤ顔を見せていました。
~『ジュナの愉快な次回予告!?』 ~
ジュナ:「祝! 連載100回目!」
詩惟花:「おめでと~。パチパチ」
ジュナ:「ありがとー! ぱちぱち!」
詩惟花:「まさかね。365日寸前まで止まってたこのお話が100話も続くなんてね」
ジュナ:「思わないよね~。それもこれも、読んでくれる方々のおかげ様です!」
詩惟花:「いつもありがとうございます!」




