王都侵入
空…
『クビになったレアスキル持ち少年。魔眼に目覚める。』
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の続編。ポイントは奮わなかったものの完結後にかなりの方に読んでもらえていたので続きを書くことにしました。どうぞお付き合いください。
村を出たすぐ、オレは魔眼を発動させた。
と、言うより自動的に発動している。
南西の方を見ると確かに森がある。
(夜でさえ、この目があれば昼間のようなもんだな…)
そんな事を思いつつ駆け、飛ぶ。
以前、鈴鳴りの塔で結界の状態変化を会得した。
今やったのは進行方向水平に結界をはり、乗った瞬間バネのように打ち出した。
オレの加速力に結界の飛び板。
これが合わさったとき、とんでもない飛距離が生まれる。
ヒュォォォォォォ
上空数百メートルを飛行している。
風の抵抗を極力抑える為に、風魔法を応用して風の結界を流線状に展開して、高度を維持する為に地魔法を応用して斥力をオレの体に発生させている。
ある意味飛行魔法なのだが、こんな阿呆な事思いつくのはオレくらいのものだろう。
見えて来た。
既に周辺に生き物の気配はない。
ただ、森の中に複数の気配がありそこに魔物の気配が複数。
1つの反応を囲んでいる。
風魔法で方向とスピードを微調整し、反応のあった場所の木に降り立ち、隠密結界を張りつつ下へ下へと降りていく。
上から確認すると、オークもゴブリンも女の子に手は付けていないみたいだ。
ゴブリンの代表とオークの代表っぽいのがひたすら言い争っている。
女の子は恐怖で顔を歪ませながら、必死に絶望に抵抗している。
(取り敢えず女の子助けるか…)
女の子を囲うように三重の結界を展開させる。
そこへ10個の雷爆を投下する。
ドドドドドドドドドドォーーーン!
雷撃と爆発のコンビネーションが一気に混乱を引き起こし、その隙に女の子の隣に降り立つ。
「大丈夫?取り敢えず此処から抜け出すよ?」
女の子を抱き抱えると、足元に飛び板結界を発生させて直ぐに起動させる。
「ふぇっ!?」
女の子は急に襲われる今まで味わったことのない垂直の感覚に口を半開きにする。
森の真上に飛び抜けたオレは、さっきの村の方角に調整した飛び板を用意して飛行する。
「う…うそ…」
恐らく世界でも極少数しか味わったことのない感覚を得て、驚きの連続でようやく出た言葉がそれだった。
◆◇◆◇◆
「で、どうしてああなったのか経緯を教えてくれる?」
最初っからあの3人の話を信じていないオレは、街から少し離れた場所で降り立つと、女の子を座らせ話を聞いていた。
「私、今回の依頼が初めての依頼だったんです…」
ポツリポツリと話だしたのを聴き終えて、オレだけ街に戻って宿を引き払った。
「行くよ?」
「えっと…良いんですか?」
「ここにいる方が危険だから…あぁ、ごめん」
困惑する女の子をお姫様抱っこして、夜の空をもう一度飛翔した。
◆◇◆◇◆
王都は夜中でも寝静まらないらしい。
大地をうっすらと月影が照らしているが、それよりも全然街の明かりの方が強い。
本当は王都を囲む壮大な壁の、東西南北に設置されている門から入るべきだが、夕方6時には閉まっている。
だからオレは、予め魔眼で人の気配のないところを選び着地する。
「着いたよ」
「ふ、ふぇ〜。あ、有難う御座います〜」
どうやらまた空の旅に招待事でふらふらになっている。
女の子が正気に戻るのを待って、ハンターズギルド本部に案内してもらった。
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あと、続き物なので、王都前の話もお読みください。
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