王都前
厄介事に首を突っ込みます。
『クビになったレアスキル持ち少年。魔眼に目覚める。』
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の続編。ポイントは奮わなかったものの完結後にかなりの方に読んでもらえていたので続きを書くことにしました。どうぞお付き合いください。
明日も早い、目を瞑って数刻ぐらい経ったのだろうか?
外の虫たちの声が微かに耳に届く合間に悲鳴が3つ程聞こえた。
「何だ!?」
直ぐに装備を整える。
オレの装備は、鈴鳴りの塔の人馬騎士と飛僧の素材で新たに新調した。
しかし、重装備じゃない。
あくまで軽装備だ。
オレのステータスのトップを走る『機敏』を殺さず、最大限に振るうにはこれしかなかった。
サクッと装着したオレは、月明かりの薄い夜の街へ飛び出した。
◆◇◆◇◆
「たっ…助けてくれ〜!!」
「ひぃ〜」
アレは…昼間にココを訪れていたハンター達?
その背後にはホブゴブリンが3匹。
(どう言う事だ?)
夕方すれ違った雰囲気からすれば5等星以上なはず。
流石にホブ如きに遅れをとるとは思えない。
それより、ホブをこの集落に入れると色々まずいだろ。
手に持ったのは小剣を2本。
大地を舐めるような動きで滑らかに移動しつつ3人の脇を駆け抜け、この数ヶ月で鍛え抜いた剣技を解き放つ。
オレの小剣はホブの首に触れると鮮血を撒き散らした。
3体のホブを鮮やかに屠ったあと、逃げてきた3人を探す。
オレの魔眼が逃げてきた3人の追跡を開始する。
直ぐに見つかった。同じ宿に泊まっていたのだ。
まだ辛うじて閉まっていない宿屋1階の呑み屋に彼等はいた。
「ここ、いいか?」
真っ青な顔をした3人と同じ席に強引に座る。
「な、何だ?」
「分かるだろ?それよりあまり声を荒げればバレるぞ?」
「う…」
「別にあんた達を糾弾しにきた訳じゃない。何があったのか知りたいだけだ」
3人は互いの顔を見合わせる。
「本当か?」
リーダーらしき男が答える。
「ああ、本当だ。って人数が足りなくないか?昼間はもう一人女の子がいたような…?」
「う…」
「まさかあんたら…」
オレは鋭く睨みつけた。
魔眼の『威圧』を軽く発動している。
相当精神がまいっている今なら効果は覿面だ。
「ち、違う…ゴブリンの長期討伐依頼でこの村に滞在してるんだ。そして、今日も数匹狩ってここに戻ろうとした。そしたらゴブリン、ホブゴブリンとオークが戦っているところに出くわしたんだ…」
「ん?魔物同士が戦う?」
普通余程の事がない限り魔物同士での戦いは見られない。
『魔王』が発生している現在、魔物は仲違いしないはずなんだけど…。
「で、どうしたの?」
「こ、こっちに気付いたあと、いきなり襲い掛かってきたんだ!」
多勢に無勢か…。でも。
「それで女の子は?」
「俺たちが必死で逃げてる間に…」
「逸れた…と?」
「あぁ…」
何だろう?何か引っかかる…。
「どこら辺?」
「お、お前いくのか?」
ガタッっとリーダー格の男が立ち上がる。
「お前達は行かないのか?」
「うっ…い、いや…。」
全員が目を逸らした。何か後ろめたい事でもあるんだろう。
でも、ここでそれを追求しても証拠がない。
「行くだけだ。早く教えてくれ」
「ここから南西にちょっと行った森の手前だ」
「分かった」
それだけ聞くとオレは席を立った。
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あと、続き物なので、王都前の話もお読みください。
『クビになったレアスキル持ち少年。魔眼に目覚める。』
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