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「……、……」
自宅に帰る頃には、あたりはすっかりと暗くなっていた。
時刻は午後八時手前。玄関の向こうは、何やら薄暗い。
恐らくは、誰もいないのであろう。
俺は無言で、居間の戸を開けた。
「……。」
向かって正面がリビング、右手がキッチンである。
居間の方には電灯がついておらず、ダイニングの方にだけ明かりがある。
赤色灯が照らす食卓の上には、父の席の前の位置にラップをかけて置かれた焼きそばが一つあった。妹が用意したものである。
その妹は、恐らく二階の自室だろう。
前もって食事を済ませた旨の連絡をしておいたため、俺の席の前には何もない。
俺は、
自室に上がる前に、シャワーを先に済ませておくことにした。